カテゴリ:ベトナム/VietNam
■屋上緑化に人気の「セダム」、熱緩和効果薄い…都実験
屋上緑化に人気の植物「セダム」には、都会のヒートアイランド現象を緩和する効果が極めて少ない ことが、東京都環境科学研究所の実験で分かった。 都は、植物の水分蒸発が気温を下げる効果に着目し、屋上緑化を推進してきたが、実験結果を受け、 今後、新規の緑化については、セダム以外の芝生などを植えるようビル所有者や企業などに働きかけ ていくことにした。 セダムは葉が厚い多肉植物で、世界中の乾燥地帯に生える。雨水だけで育ち、水やりの手間が省ける ことから、ここ数年、屋上緑化用として急速に普及した。 園芸業者によると、10年ほど前まではほとんど需要がなかったが、最近は約8割が屋上緑化用に 出荷されており、地方都市の病院や学校の屋上にも広く使われている。東京23区内では、都が把握する 屋上緑化面積の4分の1(約1・5ヘクタール)を占めている。 ヒートアイランド対策として屋上緑化が注目されているのは、植物が水蒸気を大気中に放出すると、 打ち水と同じように、気化熱によって周囲の気温が下がる効果があるため。同研究所では、どのような 植物でより高い効果が得られるかを調べようと、昨年8月から9月にかけ、コンクリートの屋上で、芝生、 セダムのほか、土だけを敷いた場合などについて水分の蒸発量を比較した。その結果、高温の日が続くと、 セダムが放出する水分は芝生の約4分の1に過ぎず、土だけの場合とほぼ同じレベルであることが分かった。乾燥に耐えるために、葉に水分をため込んでしまうことが原因とみられている。 都は3年前、一定規模以上のビルを新築したり改築したりする場合の屋上緑化を条例で義務付けた。 植物の種類は指定しておらず、現在、セダム以外では、芝生が全体の2分の1、「樹木」が4分の1を占め ている。屋上緑化は、ほかに大阪府なども推進しており、大阪国際空港ターミナルビルや大阪府庁舎の 屋上にもセダムが植えられている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.04.29 02:00:45
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