鳥取大農学部の大槻公一教授(獣医微生物学)らの研究グループは21日、鳥インフルエンザウイルスの感染力を瞬時に弱める新素材(厚さ約0・5ミリ)の開発に成功したと発表した。新型インフルエンザウイルスとして予想されているH5型ウイルスの99・99%を1分間で破壊したという。来年以降、新素材を使ったマスクや作業着などで商品化を目指す。
原料は、カルシウムとマグネシウムが主成分のサンゴの化石「ドロマイト(白雲石)」で、熱などの特殊処理を加えて作った合成繊維。実験では、約10億個のH5型ウイルスが1分間で8000個以下に減ったという。
これまでの繊維素材はウイルスをブロックするだけだったが、新素材はウイルスを破壊して感染を防ぐ点が画期的という。
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