uniawabioyoyoの前立腺がん日記

2021/11/24(水)18:07

死亡率も高い“沈黙のがん”「卵巣がん」

婦人画報に記事の転載です。 (私の母は入院していましたが、腹膜炎を起こし、このままだと数時間で死亡すると言われ、開腹手術を受けました。その際、腹腔内に腺がん細胞がありました。 婦人科領域からの可能性を疑いましたが、昔手術した時の癒着がひどく、確認できませんでした。可能性としては、卵巣が一番高いと言われました。 手術する際、母には出血傾向があり、がんが疑われていました。入院した病気は別です。外科医に、生血20人分を集めなければ手術できないと宣言されました。それまでの担当は内科でした。 母の血液型は、一番少ないAB型でした。短時間で集めるのは大変でしたが、何とか用意することが出来ました。協力して頂いた方々には感謝の気持ちで一杯でした。 団体も個人もありましたが、全てを訪れて、お礼の気持ちを伝え、気持ちを形にしたものを差し上げました。 中には「気持ちだけで十分です」と受け取ってもらえない方もいらしゃり、勝手に涙が溢れ出てきた事を思い出します。 その時母は60歳でした。1回り以上馬齢を重ねた私から見ると、若かったと思います。男は全員マザコンだと言われますが、母の無償の愛を何度も感じました。感謝しています。) 早期発見が難しいといわれる「卵巣がん」。 確実な予防法も検診法もありませんが、リスク要因など注意すべき点をJCHO相模野病院で婦人科腫瘍センター顧問を務める上坊敏子先生に伺いました。 お話を伺ったのは… 上坊敏子先生(JCHO相模野病院 婦人科腫瘍センター顧問) ●1973年名古屋大学医学部卒業。北里大学病院教授、社会保険相模野病院婦人科腫瘍センター長を経て現職。婦人科腫瘍専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医。著書に『新版 知っておきたい子宮の病気』(新星出版社)、『卵巣の病気』(講談社)ほか多数。 閉経後の卵巣腫瘍はリスクのひとつ。定期的な診察を早期発見が難しいといわれる卵巣がん。 「卵巣がんには、確実な予防法も検診法もありません。診断も難しくて、卵巣を摘出して初めてがんと診断されることもあります。 有効性は不明ですが、閉経後も年1回は婦人科を受診して、経腟超音波検査と血液検査で腫瘍マーカーCA125を調べることが役立つかもしれません。 特に、血縁に卵巣がんや乳がんの方がいたり、乳がん既往のある人は、卵巣がんのリスクが高いことを自覚して定期的な検診を受けましょう。 けれども卵巣がんの診断精度は高くありませんし、進行が早いがんです。検診で異常なしといわれても、腹部膨満感、頻尿など、気になる症状があれば受診してください。 また更年期以降、特に閉経後の卵巣腫瘍は危険なものが多いので、注意が必要です」 更年期以降増えますが、自覚症状がほとんどないのが特徴です 卵巣がんが怖いのは自覚症状がなく、進行が早くサイレントキラーと呼ばれているところ。 初期は無症状ですが、腫瘍が大きくなると腹部膨満感、頻尿、腹囲が大きくなる、不正出血、下腹部や腰の痛みなどの症状が起こることがあります。 「閉経後の卵巣腫瘍は約半数近くが悪性というデータがあります。 40歳以上で大きくなっていくチョコレート嚢胞を持っている人、50歳以上や閉経後の卵巣腫瘍がある人は、摘出について主治医の指示に従うことをおすすめしたいです。 もしも子宮筋腫などの手術をする機会があれば、子宮と一緒に卵管を摘出しておくと卵巣がんの予防につながります。 卵管にできたがんが卵巣に転移して卵巣がんにつながるという最近のデータがあるからです」と上坊先生。 【卵巣がんのおもなリスク要因】 ・ 初経年齢が早い ・ 閉経年齢が遅い ・ 妊娠・出産歴がない、少ない ・ 子宮体がん・乳がんの既往 ・ 遺伝(卵巣がんの10%は遺伝性) ・卵巣子宮内膜症(チョコレート嚢胞)のがん化 その1割が遺伝性。遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)とは?遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)では家系内に乳がん、卵巣がん(卵管がん・腹膜がんを含む)、すい臓がん、前立腺がんなどが多発します。 「BRCA1、BRCA2遺伝子の病的変異が原因で、この変異は子どもに2分の1の確率で伝わります。 HBOCの場合は、50~80%が乳がんに罹患、70歳までの卵巣がん発症率は40%以上、卵巣がんも乳がんも比較的若年で発症、男性乳がんも見られるなどの特徴があります。 HBOCの診断にはBRCA1/2の遺伝学的検査が必須ですが、乳がんまたは卵巣がんを発症した人はこの遺伝学的検査、遺伝カウンセリング、予防のための手術を保険診療で受けられます。 しかし、BRCA1/2の遺伝子変異の近親者であっても、乳がん・卵巣がん未発症の人は自費検査に。 また、乳がんの既往があり、HBOCと診断された女性は、保険で予防的卵巣卵管摘出手術を受けられます。 この手術により、卵巣がんに関連した死亡率は95%低下したと報告されています」 【HBOCのチェックリスト】 あなた自身を含めた家族のなかに1つでも該当する人がいる場合は、HBOCである可能性が高いと考えられます。 ・ 40歳未満で乳がんを発症した人がいる ・ 卵巣がん(卵管がん・腹膜がんを含む)を発症した人がいる ・ 原発乳がん(転移ではない)を2個以上発症した人がいる ・ 男性乳がんを発症した人がいる ・ 乳がんを発症した人が3人以上いる ・ トリプルネガティブの乳がんといわれた人がいる ・ BRCA遺伝子変異を確認された人がいる

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