セイヤのblog

2014/05/23(金)15:51

マルクスの再評価

思想(37)

マルクスが再評価されているらしいですね。 仏の経済学者トマ・ピケティーの「21世紀の資本論」が英訳されて米国でベストセラーになった事に波及するらしいですが、米国で増長する経済的な格差拡大がその大きな要因なのでしょう。ピケティー自身はマルクスの資本論はマトモに読んだ事は無いと告白しておりますので墓の下のマルクスにとっては思わぬ波及効果でラッキーだったと思われますが、マルクスの言葉は現代社会に於いても多くの示唆に富んでおり「礑と!」気付かされる事も多いものです。彼の業績は「マルクス=共産主義」という安易な認識による十把一絡げで拒絶するには余りにも勿体ないものだと考えます。 外国語が駄目なのでピケティーは翻訳が出るまで手が出ないのですが、実はマルクスの「資本論」そのものさえ私は読んでおりません^^; 「読んでない人間が何を偉そうに・・・」という非難を浴びそうですが、日本は世界に冠たる「マルクス研究のメッカ」であった歴史がありマルクス関連の論文や書籍が星の数ほどあるのですね。私の能力では優秀な筆者によって噛み砕かれた論説による要点理解が限界であるという現実もあったのですが、宇野弘蔵などの日本の研究者の論文で勉強した海外の著名な経済学者も数多いと聞いています。 2011年に父親が亡くなった時の日記で私が育った特殊な家庭環境を少し書いたのですが、その所為で「その手の本」と「その手の人々」は子供の頃から周りに沢山あって、私は立派な赤色革命青年?に育ちました^^;。 紆余曲折の末に数十年の時を経て徐々に資本主義と自由経済を擁護する個人事業主に成り果てて?現在にある訳なのですが、「プロレタリアート独裁社会の非現実性」(共産主義なんて人間には無理っ!という事)を実感しつつ其の動機への観念的理解は現在も持ち合わせておりますし、資本主義経済と自由市場を肯定し身を置きながら其の不合理性に批判も続けております。この処、時勢に洩れず当事者として格差や労働環境について考えざるえないシーンに直面する事が多くなり、一労働組合員として「労働運動と政治活動・社会的認知との不協和」も実感しています。 私が頻繁に参照させて頂く池田信夫氏が「マルクス論」を出版される予定である事も知り、少し其の辺りから自分と社会を考え直して日記に書いて行こうかなとも考えている次第です。

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