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カテゴリ:調理場にて
今日、部下が「まかない」を作ってくれた。
せっかくなので少しだけ食べる事にした。しかし丁度その時間、当方はやらなければならない仕事があったので、 「あ、ありがと。でも悪ぃ、コレ終わったら食べるから、その辺に置いといてよ」 と言って、早々と仕事に取り掛かる。 ・・・・ 数十分後・・・ 仕事が一区切りついて、少し遅めの昼食をとる。 アルミホイルで蓋のされた皿。中には何が入っているのか、少々期待しながらホイルを剥がすと、牛肉のステーキだった。付け合せ野菜はキャベツ、これは当方が毎日キャベツばかり食べているので気を使ってくれたんだろう。 あと、マッシュイモが添えてあった。アルゼンチン牛は旨味が強いので、ソースは必要としない。どの部位でも塩だけで食べる。 約2ヶ月ぶりの牛肉。 いざ目の前にしてみると、やっぱり美味そうだ。 別の皿にはパンとオリーブオイル。ふと、ステーキの乗っている皿の横を見てみると卵が一個置いてあった。殻付きで。生卵か茹で卵かイマイチ不明だったので、テーブルの上でコロコロ回してみる。 どうやら生卵のようだ。 「ん~。生卵か。これは食べる直前に俺に焼けと言うことか?めんどくせーな、あーーー・・かったりぃ。」 しばらく考える。どうにかしてこの生卵を調理しないでそのまま食べれないものだろうか、、どうにかして・・・ 「だめだ・・考えが浮かばん・・・」 (でも・・・ちょっとまてよ、ステーキに溶いた生卵をかけて、パンを千切って入れて、その上で塩を絡めれば何とか食えるんじゃないだろうか・・) 「生ピカタか・・なんか嫌だな・・」 (う~ん・・どうするか・・・) 考えている間に早くフライパンに卵落として焼け、って話になるんだけど一仕事終えた後なので、どうしても気が乗らない。 「はぁ・・・もう食べるのやめようかな、、あの馬鹿、卵くらい茹でとけよな」 感情がだんだん矛先違いの怒りに変化する。しばらくタバコを吹かし、コップの水を傾けながら考えに考えた。目の前の冷めたステーキを見つめながら、たぶん20分は考えた。 「くそ!くそ!!くそ!!!、焼いてやろうじゃないか!焼きゃーいいんだろ、焼きゃーよ。あんの野郎、タダじゃすまねぇ!」 重い腰を上げて目玉焼きを作る事を一大決心。 フライパンを熱してオイルを垂らす。 卵を割った。 茹で卵だった。 穴があったら入りたい・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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