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超・安田02号

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2005.08.17
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カテゴリ:動画ニュース系
七月二十七日、映画配給会社ギャガ・コミュニケーションズの宇野康秀社長は二〇〇七年までの新作発表会で邦画九作品を製作すると表明した。毎年六十―百本買い付けていた作品を三十本程度に減らし、約百億円の年間買い付け額のうち、三十億円程度を制作費に回す。配給のみを手がけてきた同社にとっては、経営方針の大転換だ。
 ▼果実をグループで分け合う 独自制作の映画は配給に加え、親会社USENのポータルサイトや無料動画放送「GyaO」での配信にも利用、DVDソフトの販売にも期待する。映画館では上映せず、「GyaO」で放送した後にDVD化して利益を得ることも想定する。
 ギャガはこれまで、洋画の買い付けで取得した権利のうち、映像ソフトの販売権を他社に売却していた。USEN傘下での経営再建を機に、グループで制作から配給、配信、販売までのすべてを手がけ、コンテンツの果実をすべて吸い上げる考えだ。
 衛星放送のWOWOWが制作したドラマ「自由恋愛」が九月、劇場で公開される。同社が二〇〇三年に始めた独自作品のシリーズ「ドラマW」の一つで、劇場に出るのは三作目。ドラマWは現在十六作に上り、十四日には山田洋次監督、上川隆也主演の「祖国」を放送した。
 ▼独自コンテンツが必須 ドラマWはWOWOWの事業モデルを変えつつある。作品はすべてDVD化し、一部作品は地上波や航空機内でも放送された。将来的には「自社制作が事業の大きい部分を占める」(大熊和彦編成部長)とみる。
 WOWOWは年度総売上の四五%を番組調達費に充てており、その中から制作費を捻出(ねんしゅつ)する。制作費は衛星放送で回収できるという。その後、二次利用での売り上げも見込む。
 これまでハリウッド映画はビデオなどにパッケージ化、衛星放送などで番組ごとの課金(PPV)による放送を経て定額制のWOWOWが放送してきた。しかしネット配信が本格的に普及すれば課金方法などによるすみ分けはなくなり、従来の独自性を保てない危機にさらされる。配信や他メディアへのコンテンツ提供を視野に入れると、独自コンテンツがなくては視聴者を獲得できない。
 ▼買い付けリスクから制作リスクへ ネット配信の普及や地上デジタル放送の開始で事業基盤を揺さぶられた結果、著作隣接権を確保する必要に迫られて制作にかかわるのは必然なのかもしれない。
 制作には高いリスクがつきまとう。しかしもともとコンテンツの買い付けノウハウを蓄積してきた企業にとって、買い付けのリスクも制作のリスクも、質は異なるけれどリスクには違いない。投資のための原資も買い付け予算から振り向ければ、資金面で新たな不安要素を抱え込むことにはならない。
 それでも、流通機能と制作機能が入り乱れることへの疑問は根強い。あるCSチャンネル運営会社の幹部は、放送事業者が制作に携わると「番組への評価が甘くなる。クオリティーが下がりかねない」と懸念する。
 コンテンツ争奪の文脈で制作に手を染めるリスクは小さくはない。しかしいま繰り広げられている合従連衡が予感させるのはメディアコングロマリット(複合企業)の登場だ。コンテンツ争奪戦はプロローグに過ぎず、その先には資本力をかけた総力戦が待ち受けているのかもしれない。
(2005/08/17,日経流通新聞MJ)


テレビ局が自社で番組を作っているように、ネットの配信会社も自社でコンテンツを作るのは当然の流れだろう。
結局、優れたコンテンツの数は限られているので、他社との獲得競争になり、うまみは少ない。
自社のユーザーが求めている商品を流通するだけでなく、リスクをとりながらも開発していくことが、今後の生き残りにつながっていく。それぐらい、この分野の競争は激しくなるだろう。

最後に、今日の一言
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ハードも重要だが、やっぱりソフトの創造!
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Last updated  2005.08.17 10:40:43
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