カテゴリ:観光産業
このブログは、元・旅行業に従事していた「幸兵衛」(S12年生れ)が書いています。 国立公園とは「環境大臣」が自然公園法に基づき指定し、国が「直接管理」する自然公園 である。私は国が「直接管理」する点において、お金の掛け方が違うなと感じている。 ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が登録している世界遺産は、ユネスコが教育期間 なので、文科省がユネスコの窓口になり文化庁で文化財として管理されている。 世界遺産は「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3つがあるが、日本では「自然遺産」 に限って「環境省」が管理している。遺産は保存と活用が必要である。 国立公園も保存と活用が大事である。日本の国立公園は34か所もあり、広大ないくつも の自治体にまたがるものも数多く、広大なるがゆえに判りにくさも生じている。 環境省は、国立公園における感動体験創出事業を公募し、応じてきた団体等の内容を審査 のうえ採択し、その事業推進のための支援を国が行うのである。 平成6年度では8件が採択された。先ずは採択された事業名と対象の国立公園名を環境省 の発表斜面より転記する。 ************************************* 1、 申請者名:安達太良・吾妻 自然センター 事業名:「ふくしま火山旅」100年続く盆栽と、1000年続く温泉の物語 国立公園名:磐梯朝日 2 申請者名:栃木アウトドア事業振興会BERGTOAD 事業名:消えた古道を探し山岳信仰の物語を探るアドベンチャーツアー造成事業 国立公園名:日光 3 申請者名:株式会社東京山側 DMC 事業名:秩父多摩甲斐国立公園における新たな感動創出コンテンツ造成事業 国立公園名:秩父多摩甲斐 4、 申請者名:一般社団法人雪国観光圏 事業名:エコロッジからエコロッジへ古道を歩く旅 国立公園名:上信越高原 5、 申請者名:株式会社戸隠 事業名:戸隠地域の高付加価値ストーリーを国内外に発信する 戸隠観光振興イノベーション事業 国立公園名:妙高戸隠連山 6、 申請者名:一般社団法人 日本アルプスガイドセンター 事業名:日本アルプス 野生動物/ライチョウ観察ガイドツアー 国立公園名:中部山岳 7、 申請者名:株式会社 伊予銀行 事業名:瀬戸内海国立公園指定90周年を契機とした「サステナブルツーリズム」創出事業 国立公園名:瀬戸内海 8 申請者名:阿蘇カルデラツーリズム推進協議会 事業名:世界を感動させる阿蘇へ「阿蘇自然体験活動促進計画」自走化事業 国立公園名:阿蘇くじゅう ************************************* 広大な公園面積を誇る国立公園だけに、たとえば「瀬戸内海国立公園」、今回は四国側の 愛媛県の伊予銀行が申請した案を国が認定したが、関西圏から九州圏にまで及ぶ瀬戸内海 全域は「感動体験創出事業」が行われないのである。 国立公園の中には個人所有地もあれば、住宅や諸団体の施設も点在する。だからすべてと いう訳には手が回るはずがないが、たとえば「上高地」は本当に手入れが行き届いていて ゴミで汚されているような感じはゼロであった。 維持管理は税金で賄われている。広大な国立公園だから手が回らないのかも知れないが、 現実的には荒れた感じや、施設の老朽化なども残っている。 景観の維持だけでなく、アクティビティの充実も含めて、国立公園のあり方を見直すこと で、旅行者にも住民にも国立公園への理解を求め「活用」しやすい公園を目指してほしい。 今回採択された事業は8つ、国の支援があるのだから、眼に見える形で事業の成果をアピー ルして欲しいしわれわれも他人事じゃなくしっかり注視していかねばと思っている。
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最終更新日
2024.07.21 10:00:13
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