空のオルガン

　夕食時、「お湯ある？」とモンが聞きました。あいにくですがありません。
　「自分で沸かしてごらん」「えっ？(@o@)そんなにびっくりしなくてもいいでしょ。

　お湯はコップ一杯分もあればいいらしい。のに、やかんいっぱいに水入れたらもったいないでしょ～。
　火にかけるときは、やかんの持ち手はおこしておこうね。でないと熱くて持てないよ。
　ボッ!という点火の瞬間がコワいらしく、「うわっ」とと後ずさり。
　沸騰したかどうかは、自分で確かめなさい！音でわかりそうなもんだけど。心配なら蓋開けてぶくぶく泡が出てるかみればいいの！
　・・・でも、フタが熱くて開けられないって。腰が引けてます。

　おこしておいた持ち手に触って、「熱い～」と。だったら布巾とか鍋つかみ使ってね。
　１つ行動を起こす度に躊躇して、お湯わかすだけなのに大騒動です。う～のの方が慣れてるわ。

　お湯を沸かしただけで大きなため息をついてます。

　それだけ苦労して沸かしたお湯で、何をしたいのかと思ったら・・・
　手羽元の唐揚げを食べた後の、残った骨の入ったお皿にお湯を注いで「これにお湯を入れたらいいだしが出るんだよ」ですって。「このまま捨てたらもったいないよ」親よりエコ精神に満ちています。ま、何事もチャレンジチャレンジ。
　でも飲んでみて、「う～ん・・・そんなに・・・」
　ちょっと塩を入れたら？とアドバイスすると、小さじ一杯ほど入れようとしたので慌てて止めました。すると「ちょっとって言うたやん！」

　♪ちょっとってどれくらい？　ちょっとってちょっとだけ♪
　NHK教育できいた歌が頭をよぎりました。

　ひとつまみ塩を入れると、少しはおいしくなったようです。
　「指三本でつまんだら『ひとつまみ』、指二本でつまんだら『少々』って言うんやで」と、偉そうです。そんなことより、「これくらい入れたらいいかな？」と自分で推測して下さい。
　私も人のことは言えません。目分量で作れるおかずは、唐揚げと煮物だけです。今日も大さじ握りしめて、さあ、何作りましょ？