空のオルガン

　モンの期末が終わりました。早くも返ってきたものがあります。

　うっかりミスと、漢字の間違いだらけでした。それがなければ、各教科あと１０点アップしてるよ。
　社会は、間違って覚えていた答えをそのまま書いていました。私が「○○は何でしょう？」と問題を出して、間違えて答えたので、「ブブー、残念でした。正解は○○です」と教えたのに。どうしたらこんなにきれいに忘れられるのか、不思議です。
　間違えたところは自分で赤ペンでなおしていますが、その、なおした答えの漢字が間違っています。
　英語も、大文字のIをなぜか途中までしか書いておらず、Tになっていたし。何をやってるんだ？
　もちろん、以前日記に書いた条件はクリアできず、ご褒美もなし。
　あまりにあまりなので、ため息が出ました。お説教する気にもなりません。

　う～のは、ピアノの先生に、「お母さんに言われなくても毎日練習しようね」と言われて「はい！」と返事したのに、その日も、翌日もしていません。とにかくこの人はいやなことを後回しにします。外から帰ってきたら上着をそのへんにポイ。ランドセルも部屋のど真ん中にドン。教科書がそのまわりに花びらのように置いてあります。せめて端によせるとか、上着はたたむとかすればいいものを。何度も何度も、一学期からずっと言っていますが聞きません。

　そして、モン、う～の二人に共通するのですが、言われたことを行動に移すまでが遅い！！
　「ごはんにしようか～」と呼んで「は～い」と言ってからこちらに来るまで5分、１０分は普通です。その時していることをスパッとやめないで、だらだらだらだら、しています。きりのいいとこで置いときなさいよと言っても、その先まで続けて、「途中なのに～」と言います。
　そんな具合なので、ご飯ができる少し前に声をかけることもあるのですが、こっちにきたらまた自分たちだけ本をみたりぼ～っとしたり。「今のうちにお箸とか出して」というと、これまた「は～い」と返事だけはしますが、動かない。返事もしないときがあります。こちらの声が耳に入っていないのです。で、彼女らが動くのを待ってる間にこっちの手が空いて、タタタッと配膳して「できたよ」ということもしばしば。で、「ごはんできたよ。食べよう」と誘うとまた「は～い」と言いながら動かない。
　「は～いって言うたんやからさっさと片付けてテーブルに来なさいよ」というとようやくのろのろと動き出す。

　毎日というわけではないですが、今日はそれとモンのテストの件が重なって、こっちはイライラ。

「せなあかんことはちゃっちゃとしなさいよ。何回おんなじ事言われてんの？もう知らん。もうお母さん、『あれした？』『これできた？』って言わへんからな。忘れてて困っても知らんからな。自分でできる事は自分でし～よっ！」

　怒鳴りつけたい気持ちでしたが、事務的に言って、あとは知らん顔。
　モンが急にう～のの面倒を見始めました。「う～ちゃん、せなあかん事、紙に書いとこうか。そしたら忘れへんやろ？（その紙を忘れるっちゅうねん）」

　人の事はええから、自分のことちゃんとしてよ、といいたいのをこらえて、横目でにらんでいました。
　
　紙を書き終えたう～のは、「これで大丈夫だね♪」とご機嫌で、「♪も～い～くつね～る～と～、お～しょ～お～が～つ～～～～♪お母さん、この歌知ってる？」とニコニコして聞いています。「知ってる」低い声でムスッと答えてるのに、空気が読めません。「う～ちゃんなあ、この歌も知ってるで。♪ジングルベ～ル、ジングルベ～ル、すずが～なる～♪お母さん知ってる？」「知ってる」「う～ちゃん上手に歌えるんやで。♪ジングル・・・」

　勝手に歌っとけ。お母さんがなんで機嫌悪いのかわかってんのか？
　これでわからんかったら次手ぇ出すぞ。ええ加減にせい。

　「おかあさん、みかん食べていい？」「勝手に食べれば？」
　「おかあさんはかわいいね♪」「そりゃどーも」
　「お母さんもみかん食べる？皮剥いといてあげようか？」「いらん」
　「う～ちゃんの靴下、乾いてる？」「触ってみ～や」
　つっけんどんにしか答えられません。
　
　明日は家族で日帰りバス旅行に参加するんですが、この調子で行きそうです。あ～やだやだ。