空のオルガン

　こちらが何も言わなくても、時間になったらお風呂のお湯張りをして、姉妹で入りました。
　「お母さんは？一緒に入る？」と猫なで声でモンが聞くのもうっとうしく、ボソッと「後で」

　あがってきたのと入れ替わるように、これまたボソッと「お風呂入ってきます」とだけ言って部屋を出ようとするとモンが「お母さん、風邪か何か？」と聞いてきました。

　「いや」これが精一杯。
　心の中は「なんで腹立ててると思ってんねん！」です。

　脱衣かごに、丸まったままのモンの靴下を発見。この前注意したばっかりなのに。
　何回いわなあかんの？一回ではわからへんの？怒られんときちんとできへんの？

　私がお風呂に入っている間に子供たちは「おやすみ～」と部屋へ。
　やっぱり「おやすみっ」と無愛想に答えます。

　テーブルの上に紙が２まいとおやつが置いてありました。

　一枚はう～の。
「おかあさん、今日はほんとうにありがとう。あじわってたべてね。う～の」
　何に対してありがとうだ？

　モンのは
「今日も一日ごくろうさまでした。
　人生、山あり谷あり、
　絶好調のときもあれば、
　絶不調のときもある。
　でこぼこな人生を一緒に楽しも♪
　それでは、明日もよろしく」

　何にもわかってない。
　あんたたちが原因（厳密には他にもあるのだが）でなければ、この手紙は嬉しいけれど、違うだろーがっ。

　また怒りが再燃しているところへ、ニュースが耳に入った。
　麻生総理の「お宅の旦那さんは100点満点ですか？そうだとしたら、うそついてるか、騙されてるかでしょう。政治家だって100点満点じゃないんです」みたいな発言（細部は違うかも）。
　怒りをここに転換して、とりあえず小爆発。
　「お～まえはなぁ～にをふっざけったこと言うとるんじゃあああ！！！」

　ちょっと落ち着きました。やっぱり溜め込んじゃいかん。

　明日にはもっと落ち着くかな？
　そしたら、子供たちと話してみよう。
　今日は無理でした。