空のオルガン

　この前母と話した時に、う～のに手を焼いていることを言うと、「あんたうるさく言い過ぎ！う～ちゃんかわいそうやわ」と言われました。

　でもねえお母さん、食洗器の、やっと乾いた食器の上に、自分が洗った箸＆箸箱置いたり、靴下が脱ぎっぱなしだったり、「後で洗濯かごに入れる」って言って、そのまま忘れるし、家族で出かけて帰ってきたら、家の鍵持ってるくせに鞄から出すのが面倒だと言って誰かが開けてくれるの待ってるし、そんなことばっかりやねんで。お箸洗う時だって、流しに小皿一枚あっても、そのままほったらかして自分のお箸しか洗わへんし、ホンマに気が利かへんっちゅうか、言うたことしかせーへん、言うた事もせーへん、暇そうにダラダラしてるから、「今、次の準備しといたら後で慌てなくてすむよ」って言ってあげてるのに、「わかってる！」って怒って、ほんで案の定忘れて、間際になってバタバタすんねん。何回言うたらわかんねん。ブツブツブツブツブツ・・・

　「そんなん無理無理」と母。
　「気なんか効くかいな。主婦やないんやから。乾いたとこに入れたら嫌やとかはあんたの段取りやろ？普段からお皿洗ったり家の事してる子ならわかるけど。中学生でそんなんできなくて当たり前」はあ？
　「いや、する子はするで」
　「小さい時からそういうのしてたり、好きな子はするけどな」
　「でも使ったタオル床にポイっとほったらかして、いつ片づけるんやろと思って待ってても、全然片付へんねんで。怒らなしゃあないやん」
　「時期がきたら自分で気づくわな。それまではいくらまわりがやいやい言うてもきかへんわ」
　いつ来んのよ？その時期。

　ふと母が「お父さんと一緒やなあ」
　「入院してた時、ご飯テーブルの上に置くやろ？テーブルに向かって食べたらええのに、ベッドから起き上がってそのまま、布団の上で食べようとすんねん。ほんまに面倒くさがりやわ～。こぼしたらあかんからこっち（テーブル）で食べたら？ってうのに、大丈夫やって言うて・・・。ほんでやっぱり、ドレッシングとか小さい袋に入ってるの、勢いよく開けてこぼすんや。そやからあかんって言うてんのに。ほんで私が怒るやん？そこは適当に聞き流すんやなあ。昔っからそうや。村の役員になった時も、書類とか準備できとんか？って聞いたらまだやって言うし。あんた明日寄り合いやのにどうすんの？って言うても、そんなんなくても何とかなるわって。ほんでほかの役員の人が慌てて用意してくれて・・・。いっつもそんなん。しときなよ、って言うても動かへんで。周りの人が動いてくれて、それでどうにかなってるのに、お父さん全然そういう事わからへんねんなあ。もう、私もそれでどんだけ苦労したか」

　どこかの誰かと全く同じ。あれは隔世遺伝やったんか。
　父の場合は得な性格で、「しゃあないなあ」と言いながらも周りが動いてくれるけど、う～のにはそんな人徳はないぞ。そこも含めて遺伝しれくれればまだ救われるのに。