2009/06/02(火)00:22
ぼく、広告マン
今、とらのあなやアニメイト、ゲーマーズなどでは、「らき☆すた」と「ぼく、オタリーマン」がコラボした「おた☆スタ フェア」というのをやっている。
どうしてこの二つが組むのかと言えば、「らき☆すた」の角川書店が、今年の2月26日に、オタリーマンの中経出版の全株式を取得、4月7日付けで中経出版が角川グループになったから、なんだけど、なんだかがっくりである。
なんで「らき☆すた」が、オタリーマン宣伝の片棒を担ぐんだと。
とムカついたところで、昔の自分の体験を思い出した。
それはいつごろだったか。おそらく今から3年前、まだ「らき☆すた」がアニメ化される前、少年エース編集部にマンガの持ち込みをした時。
編集さんに、自分のマンガを「面白くて、好きなタイプですけど、今の読者には受けないでしょうね。もっと『らき☆すた』みたいな感じでないと」と言われ、「らき☆すた」って面白いんですか? と、失礼なのを承知で聞いてみると、その編集さんは意外にも、「我々も面白いとは思っていません」と答えたのである。「でも、今の読者はこういうゆるーいマンガが好きだから」、そしてはっきりと「宣伝や広告に使いやすいから」と。
…つまり、その当時から、「らき☆すた」は、面白い面白くないは関係なく、ただ広告用のマンガとして、角川に載っていたのだ。そしておそらく、連載当初から。
アニメ化されて大ブレイクし、主題歌もキャラソンもヒット、おまけに鷲宮神社周辺が観光スポットになってしまい、一大ムーブメントになってしまったおかげで、「らき☆すた」って、すごく面白いマンガなんだ、と、言っちゃ悪いが勘違いしてしまったのだ。
コミックスを見返すと、これまでも「角川ホットライン」(5巻に収録。書店向けに配られる角川のフリーペーパー)だけでなく、「モバイルニュータイプ」や「ドラゴンマガジン」等々、いろんな角川系列メディアで「広告」の仕事を淡々とこなしている、美水かがみ先生と「らき☆すた」キャラ。「オタリーマンの宣伝」も、単なる「これまでと変わらない、広告のお仕事」なのだろう。
「らき☆すた」に、面白さを求めていた自分が間違っていたのだ。
本来、「せんとくん」とか「コマーサル君」、最近では「地デジカ」とか、そっちの仲間だったんだから。
「ゆるキャラ」の、マンガやグッズが展開されていただけなんだ。