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カテゴリ:イラストコラム
久住昌之/谷口ジロー先生の「孤独のグルメ」。
![]() 孤独のグルメ新装版 その中に、豊島区池袋のデパートの屋上で「さぬきうどん」を食べる話がある。 そのデパートは、池袋駅西口の「東武百貨店」。「東が西武で西東武」の、ビックカメラのCMソングでおなじみの、東武百貨店。そこに行ってきた。 「孤独のグルメ」のその話が「月刊PANJA」に掲載されたのは、1996年2月号。それから既に13年半の月日が流れたが、天気がいいとマンガで描かれている「都会のエアポケット」感は十分だ。 うどんの種類も「孤独のグルメ」ではいっぱいあるけど、現実の店では「天ぷらうどん・山菜うどん・たぬきうどん」の3種類。頼んだのは「天ぷらうどん」。「月見おろしうどん」食べたかったんだけど。 ![]() で、肝心のうどんは、麺がもろくて汁が辛くて、典型的な「間に合わせのメニューうどん」だ。が、空の下で食べるという感覚が、たまらなく「讃岐うどん」的だ。東京にある讃岐うどんの店では、この「外で食べる」ことだけができないから。よく「讃岐うどん」ツアーに行った人たちが、うどんの味だけで全てを語ったりするけど、ロケーションも立派に「讃岐うどん」の構成要素だ。だからここの「屋上うどん」も、もし東京で讃岐うどんを食べ歩きたい、という人がいれば、ぜひコースに加えてほしいと思います。 ![]() 谷口ジロー先生の絵を見ると、とても描き込みが細かくて、まるで写真みたいだと思うことがある。単行本の後書きでも「ひとコマ1日は普通ですよ」と言っているし。だから、原作の久住さんが撮ってきた写真を細かく写しているのかな、と思って、その屋上から見える遠景を、マンガのアングルと同じように写真に撮って見ようとすると…、違う! 「LOFT」の看板の見える角度を同じように撮ろうとしても、撮れない。 ![]() 「谷口ジロー先生の絵って、写真を元にしながらも、アングルも小道具も少しづつ違えて描いているんだ!」 最近のトレース流行りなイラスト業界にこそ、読んでほしい本だと、改めて思った。今回はただ「孤独のグルメご当地聖地巡礼」くらいのつもりで出かけたのに、思わぬ発見だ。やっぱり、名作からはいろいろと学ぶところがあるんだな。 あ、ちなみに「椅子」は、ほぼ現物の通りでした。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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