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34 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 00:30:38.80 ID:CWRlad7X0
第16章 ラブレター ~クリスマス前編~ 専用の鶏がらスープをベースに数種類の岩塩をブレンドした塩で味をつける。 隠し味は白湯とフレッシュ生クリーム、ホワイトソースを少し。 茹で上がった麺を軽くほぐしてトッピングは 玉葱の千切り、白ワインで煮込んでバターで味をつけた人参とコーン、アスパラガス。 温泉卵。 海苔を一枚。 鉄板で焼いて作った薄焼きチーズせんべいも一枚。 パルメザンチーズを振りかけて、自家製のローストビーフを3枚乗せれば。 ( ^ω^)『うん、旨そうだお!!』 内藤ホライゾン特製クリスマス限定ラーメンが完成する。 むさぼるように食べたいのが本音だけど、 これからスタッフに試食を頼まなくてはいけない。 ( ^ω^)『みんな~!! クリスマスラーメンの試食を頼むお』 言いながら両手に一つずつ丼を持って声を上げる。 僕の声を聞いたスタッフが我先にとこっちにやって来た。 36 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 00:34:13.19 ID:CWRlad7X0 (*゚∀゚)『へぇ、これが前っからブーちゃんが考えてたってラーメンかい!! 美味しそうじゃないか!!』 デザートの試食ではしぃちゃんが真っ先に飛びついてくるのだけれど、 こう言った料理の試食になるとこの人が一番早い。 包丁くらい置いてきてほしかった。怖いから。 ( ^ω^)『つか、なんでツーさんは厨房なのにサンタコスなんだお?』 (*゚∀゚)『季節のお祭りには参加しないとねっ!! 言うなれば趣味ってヤツさ!!』 ( ^ω^)『ミニスカートで厨房走り回られると腰が引けて仕事にならないから勘弁してほしいおwww』 (*゚∀゚)『下はブルマだから安心しな!!』 (=゚ω゚)ノ『それは逆に破壊力上がるから脱いだほうが良いよぅ』 (*゚∀゚)『黙りなさい、犯罪者!!』 ξ゚△゚)ξ 『お姉ちゃんの分まで衣装買った記憶はないんだけどね』 次に登場したのはツンだ。 真っ赤なサンタ衣装から惜しみなく足をさらけ出している。 僕的には網タイツのポイントが非常に高い。 (*゚∀゚)『これ? 安心しなって!! わたしの私物だよっ!! 女なら一枚は持ってるのがデフォじゃないかっ!!』 その言葉にはどことなく聞き覚えがある。 ( ;^ω^)(一家に一枚サンタコス…マジだったのかお) 38 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 00:39:14.92 ID:CWRlad7X0 昔の偉い人は言いました。 伸びたラーメンほど不味い物はない、と。 それを知ってか知らないでか、いつの間にか僕の周りにはスタッフの壁が出来上がっていた。 (,,゚Д゚)『黒い丼に白いスープがいいじゃねぇかゴルァ』 ('A`)『うん。野菜も色とりどりで綺麗だしな』 話しながら各自手にした小鉢に麺や具を移していく。 (*゚ー゚)『うん、あっさりしてるけど味は深いねっ☆』 (´・ω・`)『嫌な後味が残らないし、野菜も下ごしらえがちゃんとしてていいと思うよ』 ( ^ω^)『その野菜は一度白ワインで煮てるんだお』 ( ゚∀゚)『ちなみに使った白ワインは俺のお勧めでリープミルヒ・フラウ。【聖母の乳】って名のドイツワインでな』 ξ゚△゚)ξ 『黙れ』 川 ゚ -゚) 『わたしはこのローストビーフが気に入ったぞ。 見ろ、この美しい桜色。絶妙の火の通し具合だ。 スープを含ませた玉葱を巻いて食べると最高だぞ』 さすがクーさん。 僕は今までに何度この台詞を言っただろう。 ( ^ω^)『そこは一番苦労したんだおwwwでもある方法を使えば誰にでも簡単に作れるんだおwww』 39 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 00:41:53.86 ID:CWRlad7X0 話は2週間ほどさかのぼる。 ( ^ω^)『ジョルジュさん、クリスマスにローストビーフを作りたいからオーブン貸してくれだお』 ( ゚∀゚)『だが断る』 肩に小麦粉の詰まった袋を担いで厨房にやってきたジョルジュさんにオーブンのレンタルを頼んだ僕は 秒殺的に拒否されていた。 ( ;^ω^)『そんな!! オーブンが無いとローストビーフ出来ないお!!』 ( ゚∀゚)『知るか!! オーブンに肉に匂いが染み付いたらケーキが焼けなくなっちまうじゃねーか!! ダメったらダメだ!!』 ( ^ω^)『今度ツンのおっぱい触らせてあげるから!! お願いだお!!』 ξ( #゚∀゚)『あんなえぐれた乳触ってどーするんだよ!!』 ~残酷描写につき自主規制~ とにかくそんな会話があって僕はオーブンの使用を断られてしまった。 これ以上交渉しようにも今頃ジョルジュさんはスタッフルームで生と死の狭間を 彷徨っている事だろう。 ( ^ω^)『…今のうちに勝手に使っちゃおうかお』 そんな僕の独り言を聞いていたのはギコさん。 (,,゚Д゚)『やめとけ。そんなもんオーブンが無くても作れるぞゴルァ。教えてやるから見とけ』 40 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 00:44:25.18 ID:CWRlad7X0 (,,゚Д゚)がオーブンなしでローストビーフを作るようです (,,゚Д゚)『まず肉だ。これは牛肉ならランプだろうがサーロインだろうが何でもいい。 一番旨いのはフィレだけどな』 ( ^ω^)『はいですお』 (,,゚Д゚)『最初に肉に塩・胡椒等のスパイスをすりこんでやる。 サラダ油と混ぜてやると簡単だぞゴルァ』 ( ^ω^)『はいですお』 (,,゚Д゚)『次に表面を軽く焼く。フライパンでいいぞ』 ( ^ω^)『はいですお』 (,,゚Д゚)『軽く冷ましてラップで何重にも包み、ビニール袋に入れて真空状態にしてくれ』 ( ^ω^)『はいですお』 (,,゚Д゚)『そしたらそれを熱湯を張った鍋にぶち込む。 温泉卵を作る時と同じようにお湯の温度が下がらない場所で保管してくれ』 ( ^ω^)『はいですお』 41 名前: ◆RDnvhIU7bw [] 投稿日:2007/01/26(金) 00:45:16.38 ID:CWRlad7X0 (,,゚Д゚)『火の入り具合を確かめるには、鉄串を肉の中心部まで刺して2~3秒待つ。 それを唇の下に当てるんだ。ほんのり温かければ完成。あとは余熱でいい感じになるぞゴルァ』 ( ^ω^)『はいですお』 (,,゚Д゚)『…お前ちゃんと聞いてたか?』 ( ^ω^)『勿論ですお。ところでギコさん、これじゃローストしてないですお』 (,,゚Д゚)『ま、正確に言えばローストビーフじゃねーぞ。 だが、ステーキなどの平面加熱ではなく空間全体を使ってゆっくり加熱する原理は同じだゴルァ。 これを知っていればキャンプで薪の下に肉を埋めておくだけでもローストビーフが楽しめるぞゴルァ』 ( ^ω^)『つまり、2次元でなくて3次元な加熱をするって事でFA?』 (* (,,゚Д゚)『そうだ。お前もこれを機会に3次元の素晴らしさに目覚めろ。 昨日は暖房消して【雪山登山遭難プレイ】に挑戦したんだが、これが燃えてな…』 ~残酷描写につき自主規制~ --------------------------------------------------------------------------------------------------- とにかく、そんな試練を乗り越えて完成したローストビーフなのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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Feb 6, 2007 11:18:36 PM
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