感謝
父を失ってやっとのことで百日が過ぎ去った。仏教では百日忌というのは残されたものたちにとってすごく意味の大きい節目であるという。涙にくれた日々をそろそろあらため、このへんで一度、愛するものの死を受け入れ日常への歩みを進めなければならない日であると。ならばと。かなり迷ったけれど、思い切ってその日からちょっとだけ店を開ける事にした。どこまで仕事ができるかまったく予想ができなかったし、なんとなく怖い気もして3月になったらすぐに閉めてしまった。わずか6日間だけのオープン。なんといい加減な店主かと我ながら呆れるが、ほんとうにありがたいことにその間たくさんの方々がオーダーメールをくださったのだ。これはがんばらなければと、エンジンがかかる。と同時に、ほんとうにできるのか?と不安になる自分もいる。とりあえずいただいたオーダーをまとめ、少しずつ作業にとりかかることにした。おとうさん、うれしいねおとうさんに教えてもらった書の道が、いまもずっと私の中に生きている。そして、それを仕事として認めてくださっている人たちがいるということ。こんなにいい加減な店なのに、待っていてくださっている人がいる。ほんとうにありがたいことです。オーダーをくださった方々の中に、私と同じように大切な父親を亡くされた辛い経験を告げられた方が3人いらっしゃった。20代、30代、40代の女性。それぞれに深い想いをお持ちで、父の死に苦しんでいる私に共感してくださり、とても心のこもったメッセージをいただいた。以下に紹介させていただきます。(一部抜粋 編集あり)★ 福岡市 K様こんばんは。最近HPのほう拝見してなくてお父様のご逝去を知りました。楽天ブログのほうも存在を知って読ませていただきました。涙がとまりませんでした。私も父を5年前に亡くしてます。時間が経ち普通に暮らしてますが青木さんのお話を聞いてるとやっぱり悲しみは残ってるのだなぁとしみじみいたしました。まだお父様のご逝去から日が浅く辛いと思いますがどうぞ笑顔で日々過ごせますように…★宮城県 S様友人宅でName's Storyを拝見してすぐにここのHPに辿り着きましたが、残念ながら休業中だったので今回の期間限定再開を嬉しく思っています。ブログも拝見させて頂きました。そこでお父様の事を知りました。ご冥福をお祈り致します。同じ頃に私の父も病気だったので、ブログを読んでいる内に不謹慎かつ言葉が違うかもしれませんが親近感を持ちました。私は青木さんと青木さんのお父様のような仲のいい親子関係では決してなかったし、父の事が憎くて嫌いでした。ですが、亡くなってしまうとなぜか嘘のように嫌な事が思い出せずむしろ良い思い出ばかりが浮かんできます。不思議ですよね。私の名前は父が付けてくれました。自分の名前は一体どんな意味が込められているのか知りたくて今回ブログで期間限定で再開する事を知り、どうしてもName's Storyを利用したくて今回利用しました。★ 滋賀県 H様昨年の7月に第一子を出産、そして、12月の末には弟のところにも第一子が誕生しました。そこで、弟の出産祝いに、そして我が子の為にも、またポエムをお願いしたいとサイトにやってきたところお休み中のとのことでしたのでおや?と思い、こちらのブログへやってきました。すると、お父様がお亡くなりになられたとのことで驚きました。私の父も昨年7月に同じく癌で他界いたしました。お気持ち分かるが故にかける言葉が見つかりません…。私の父は一昨年の4月に脳腫瘍と分かり、1年半の闘病生活の末でした。その間に、わたしは結婚をし、その際に、両親にname'sポエムを贈りたいとお願いしたのですが、闘病中の父へあてたメッセージを含んだポエムをとの依頼にとても素敵なポエムを贈っていただいたこと今でもとても感謝しています。私の出産は父にとっての初孫だったのですが、私の出産を待っていたかのように私が出産し、退院という日に父は亡くなりました。生んだ時には既に父は意識絶え絶えの状態だったので、初孫を抱かせてあげることはおろか出産を伝えることすらできなかったのですが薄れゆく意識の中で、母からの報告そしてデジカメで撮影した動画で孫の声を聞いてから逝ってくれたに違いないと信じています。それからというもの慣れない育児に明け暮れる毎日、今日までやってきたのですが父の死が未だに実感できないでいます。色んな思いが込み上げてきますが、本当にいつの日かこの悲しみから抜け出せる日が来るのだろうかと私も思います。ただ、やっぱりどこかで私たちを見守っていてくれるような気がしますし私たちが笑っていないと父も浮かばれないのではないかと思います。思っていても…ですね…やはり、良い言葉が見つかりません…無理なさらないようにボチボチと…★★★★何度も何度も繰り返し、読んだ。見ず知らずの人からの、こんなにも想いのこもったメッセージ。言葉とはなんと尊いものかとあらためて思います。自分だけが辛いのではない。悲劇の主人公のようにふさぎこむのはもうやめにしよう。心を込めて筆をとりたいと思います。そしてこの仕事を、今年もがんばっていこうと思います。感謝