YORMAN WILLIAMSはハワイで活躍しているベーシストで、ハワイというとそのものズバリ音楽的にはハワイアンミュージックが伝統的な音楽として圧倒的なシェアを占めるのかもしれないけど、もちろんジャズも日常的に様々な場所で演奏されている。
もう20年前になるけれど、ウィントン・マルサリスが「スタンダードタイム」を録音した時、新結成したばかりのカルテットを偶然観たのは、オアフ島のホテルのバーラウンジだった。
本土から名の知れたミュージシャンが渡ってくるのだけど、その時に観たウィントンも、いつもより幾分リラックスした雰囲気で、それまでのウィントンのイメージを覆すものだったのを覚えている。
ハワイの気候と自然がミュージシャンを開放的な気分にさせるのだろうか、普段よりのんびりと聴こえる気がするのだ。
ヨーマン・ウィリアムスは、ベーシストということもあって、ケニー・バレルなんかが単身渡ってきた時はステージを共にするらしい。
ハワイにはブルース・ハマダというベーシストがいるけれど(今年、富士通ジャズフェスティバルで来日)ヨーマンのジャズも、オールドといってよいくらい(これは否定的な意味ではない)朴訥とした暖かく真っ直ぐにスイングするジャズだ。
カルテットは超有名ナンバーを、ストレートに演奏、難しい仕掛けやアレンジは一切なし。
ハワイのような気候のもとでは、あまり難しいジャズは似合わない。
だから、これが彼らのありのままの姿なのだろうし、つくったところがないので、音楽に嘘がない。
たまには、こういう超がつくくらいオーソドックスな演奏もいいものです。
人によっては駄盤の烙印を押すひともいよう。
駄盤、結構じゃないですか、駄盤には駄盤なりに良いところがどこかあるもの・・・
駄盤を聴いてこそ、名盤の孤高さ、ありがたみが分かろうというもの。
名盤や有名作、本に掲載されているようなものだけを聴いているだけでは、分からないところがあるのですよ。
傑作とは間違っても言えないが、こんなのを軽く流しながら一杯飲る余裕がほしいですね。
メンバーはYORMAN WILLIAMS(B)DALE ALEXANDER(P)PAUL KRYBEC(DS)KEITH FAIRMONT(TS)
1. Take the A Train
2. Autum Leaves
3. Mood Indigo
4. What a Wonderful World
5. Night and Day
6. Body and Soul
7. Tenderly
8. Things Ain't What They Used to Be
9. Green Dolphin Street
10. Stardust
2006年作品
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