テーマ:海外生活(7779)
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Art Gallery of New South Walesに昼から出かけた。日本に住んでいる時も美術館とかギャラリーに行く事はあったけど、オーストラリアではまず数が違うし、もっとお手軽というか気楽にちょこっと覗いてみるか、みたいな感覚で行けるのがいい。子供から年輩者までアートが身近なものとして生活の一部にある感じ。
俺の親友「ムツオ」(全く違う名前なんだけどヤツの彼女にそう呼ばれてる事から俺もそう呼んでる)は都内にある某有名ギャラリーに勤めていた。そこのギャラリーは新宿区の目立たない所にあり、面積的にもかなり小さいのだけど世界的に有名な現代アーティストの個展を開いたり、ビエナーレに参加したりとかなり「お高い」ところだった。態度がお高いって意味じゃ無いよ。動くオカネの話。 ムツオはそこの画廊に非常に気に入られ、いずれ自分のギャラリーを出すべきだと画廊に半ば一方的に将来のビジョン設計をされていた。雑誌にも写真入りで載ったりしてた。 でもムツオは3年ちょっと勤めたそのギャラリーを昨年辞めた。将来の約束までされていたのに。 アートがビジネスに組み込まれた中で、本当に自分が良いと思う作品やアーティストを発掘するという単純な動機と、金になるアート(もちろん優れたものだけれども)を扱わないと採算が取れない画廊業の間で、自分のアート感覚がどこに位置しているのかわからなくなってきた、自信がなくなってきた、という理由だった。 確かに金っていうのは仕事である限り必要不可欠で大切なもの。採算がとれない事業なんてできない。でもね、やっぱりね、なんか自分がやりたい事とずれてきてる...居心地悪い...と思い出したら一度立ち止まって考えてみたり、修正したりするのがいいよね。ムツオは「辞めたい、辞めたい、ここは俺がやりたい事ができる場所じゃ無い」って思いはじめてたから決断も速かったけど。 あれ、ギャラリーの話だっかのに、ムツオの話になってきてる。ムツオの話は日記として後日、記すことにしよう。彼の人生と性格は俺みたいな平凡な人間と違ってすごく面白いから。 シドニーには小さなギャラリーがかなりの数で点在していて、アートに関係する人たちは大抵知り合い、顔見知りだったりする。アートだけで食っていける人たちは別として、生計を立てるために何らかの仕事もしているアーティスト達は、基本的に自分が個展なりグループ展を開きたいギャラリーに金を払って場所と時間を借りるんだけど、みんな本当に楽しそう。別にアートで食っていこうとも思ってない。っつーか期待してないみたい。自分の中から沸き上がってくる自己表現の欲求を形にしてるだけで趣味の一環。 オーストラリアに住んでる人は一度どこかのギャラリーのオープンングとかに行ってみては?個性的で面白い人が年齢、性別問わず集まっていて、そんな人を見てるだけでも楽しいよ。メルボルンの方がシドニーより面白いギャラリーは多かったけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 2, 2004 11:14:10 AM
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