判決!!460億バーツの国庫没収を命じる~タクシン元首相資産没収裁判
総額46,373,687,454.70バーツの国庫没収今日お昼から始まった最高裁によるタクシン元首相の資産没収審議。詳しい成り行きは今日夕刻に更新したこの記事をご覧いただきたいのですが、結局午後2時前から起訴状の朗読。午後3時前よりタクシン元首相側弁護団による最終弁論。午後4時より裁判官による判決文の朗読が始まり、先ほど午後8時半頃に終了しました。私もたまに裁判所での同時通訳などの仕事をするのですが、さすがにこれだけの長時間、そして専門用語の多さに途中で見るのを止めようとも思いましたが....。判決はタクシン元首相が、首相在任中にシンコーポレーション、及びAISを通じてタイコム事業やミャンマーへの借款など様々な案件を通じて国家に大きな損失をもたらした故に、差し押さえ資産約760億バーツのうち、首相就任前の資産おおよそ300億バーツを差し引いた約460億バーツの国庫没収を命じるというものでした。午後4時から読み上げられた判決文は、OSMTでは午後6時の国歌放送以外の時間、CMも挟まずフルで中継されたのですが、要するに如何にタクシン元首相が権力を乱用してさまざまな国家事業で上記2社への利益誘導を計り、如何に自身の利益を優先して国家に損害を与えたかというものでした。冒頭に行われたタクシン元首相の弁護団の主張については、事後法の過去事案への遡及についても合法であると退けられ、やはりか....と思う場面もありましたが、結論的には一番無難な判決が出たともいえるのではないでしょうか。タクシン元首相からすると全額没収されなかった事を良しとしながらも、法律に則ってという部分を全面に出した部分没収だった事から、赤服同盟の政府への批判勢力が衰えるのではないかという心配が残るかもしれません。300億あれば十分戦えると勢いづくグループもありますが....。一方民主党アピシット政権を始めとする守旧派からすると自分たちの意図に反して全額没収できなかった事から、次期総選挙でのタクシン派の脅威をぬぐい去る事ができないという懸念が残りながらも、法律に則って裁判が行われたと正義を主張できるでしょう。タクシン元首相は判決後の会見で、政治の残酷さ、真の意味での民主主義の重要さを語り、赤服同盟への今後の徹底抗戦を指示しました。タクシン元首相判決後会見動画今現在各テレビ局では、判決についての識者を呼んでの討論会が行われていますが、思った成果を得られなかった政府と、余力を残したタクシン支持派、来月の大規模デモを皮切りにまだしばらくこの状態は続く様です。ランキングに参加させて頂いております。(*^0^*)ひぜひクリックにご協力お願いしますm(_ _)mのブログはタイ・ブログランキングに参加しております。リック先ではさらに面白いタイブログに出会えますよ!↓↓↓にほんブログ村_________________________________________________最高裁判所は26日夜、タクシン元首相が首相在任中に職権を乱用し自身が関係する企業に利益を誘導し国家に損失をもたらしたと判断し、首相就任前の資産 30,247,915,606.35バーツを除外した総額46,373,687,454.70バーツ及び金利額の国庫没収を命じる判決を下した。最高裁判所は、電気通信事業免許料の物品税への変更及びExim銀行によるミャンマーへのローン額を30億バーツから40億バーツに値上げさせた件を初めとする5件の訴因全てについて利益誘導を意図した職権乱用行為があったと認定した。(タイの地元新聞を読む)