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2009.03.07
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   3月2日-3月7日
 *タイで ASEANのサミット会議が開かれた。ベトナムからはグエンタンズン首相が出席し、各国は協力して経済危機を乗り越えようと演説をした。またKhiem副首相兼外務大臣は、次のASEANサミット会議をベトナムで開く事で、関係国と協議を始めた。

 *国境警備隊が創立されて50年が経ち、ハノイ市で盛大な記念の式典が行われた。グエンフーチョン国会議長も式典に出席し、国境警備隊は国土の防衛に大きな貢献をしていると賞賛し、今後も政府や共産党に協力し、国家のために尽して欲しいと激励した。式典には政府、共産党、人民軍の指導者も大勢出席した。

 *(訳者注:2003年4月の首相の決定No.64/QD-TTgにより、市街地で公害を引き起こしている全ての工場は、郊外へ移転させる事が決まった。しかし実際に移転した工場はほとんど無い。政府は命令を出しただけで、移転の費用や移転先については何の指示もしない。資金も土地も無い工場は、命令されてもどうしようもない。)

 *(訳者注:学校の教師は給料が少ないから、学生を自宅に呼び月謝を取って勉強を教える。『試験に出そうな所を教える』と言って誘うから、学生は行かない訳には行かない。規則違反だが、本当に禁止したら給料が少ない教師は辞めてしまい、学校の運営ができなくなる。今でも僻地の学校では教師の成り手が居らず、高卒のボランティアが教師になる。)

 *ベトナムを訪問しているロシア会計検査局の局長は、チョン国会議長やチェット大統領と個別に会談し、両国の友好を深めた。ベトナム側は旧ソ連の援助に感謝の言葉を述べ、今後も会計検査の面でベトナムを援助して欲しいと要請した。

 *日本関西経団連の一行がベトナムを訪れ、ベトナムの投資環境を調査した。Hung副首相は一行と会談し、日本企業を特別に優遇するからベトナムに投資して欲しいと要請した。日本の企業家はベトナム援助の再開を報告し、両国の関係を更に深めたいと語った。

 *アメリカの最高裁判所は、アメリカ軍が散布した枯葉剤による後遺症に苦しむベトナム人が起こした損害賠償の訴えに対し、控訴棄却の判決を言い渡した。これにより、枯葉剤の後遺症に関係する訴えは全て退けられた。ベトナム外務省の報道官は、枯葉剤と後遺症の関係は明らかであり、事実を無視した判決は非常に残念だと発表した。

 *農業省は、2020年までに野菜と果物の輸出を3倍に増やす計画を発表した。去年の輸出額は3億9千万ドルだったが、2020年には12億ドルにする。建設省は、大都市に住む貧しい住民のために、安価な住宅を大量に建設する計画を発表した。(訳者注:こう言う夢のような計画は、役人の挨拶と考えるのが良い。実現する可能性は全く無いし、役人も実現させる気は初めから無い。こう言う無責任な計画の発表は、害が大きい。民間は安い公営の住宅と競争できないから、作るのは高級住宅ばかりで安い住宅は全く建設しない。その結果、大都市では安い住宅が異常な程に不足している。)

 *ハノイ市で月例の閣僚会議が開かれ、グエンタンズン首相は全ての大臣と地方の人民委員会議長に、経済の悪化を食い止めるために全力を上げるよう指示を出した。Phuc計画投資大臣は、2月の輸出は43億ドルで去年2月の5%減だが先月より16%増えた。また輸入は32%増えて44億ドルだったと報告した。ズン首相は会議の後で記者会見を開き、企業家を含む全ての国民に、経済の問題を克服するために全力を尽くそうと呼び掛けた。(訳者注:統計局は先週、2月も貿易収支は黒字だったと報告したが、それは誤りだった。政府の発表は間違いが多い。)

 *カンボジアの計画大臣がベトナムを訪れ、Phuc計画投資大臣と両国の協力関係の構築について話し合った。そして人材開発などの面で協力する事を約束し、覚書きに調印した。グエンタンズン首相もカンボジアの大臣と会談し、両国の友好を深めた。

 *ハノイ市で麻薬、売春、エイズを無くすための会議が開かれ、Trong副首相は政府の機関と地方の人民委員会に、これらを強力に取り締まるよう指示を出した。Anh公安大臣によると、麻薬の密売は巧妙でしかも暴力的になり、密売グループに反撃されて負傷する取締官が大勢居ると報告した。またTrieu保健大臣は、エイズ患者と麻薬中毒患者は増え続けており、彼等を収容する施設が大幅に不足していると報告した。

 *(訳者注:去年アメリカに向けてドラゴンフルーツの輸出が始まったが、予想した通り品質不良の問題で関係企業は赤字を出し、輸出を止めてしまった。農民はこの果物を収穫し、炎天下の中を市場へ出荷しする。市場から保冷車でホーチミン市へ輸送し、更に保冷コンテナに積み替えて貨物船に乗せる。ベトナムの港は水深が浅いから大型の貨物船は入港できず、小さな貨物船が香港まで輸送し、ここで大型貨物船に載せ替えてアメリカに運ぶ。保冷車や保冷コンテナを使っても、載せ替えや移動の時に直射日光の当たる炎天下に置かれたり、停電でクーラーが止まったりして温度が変動し、中の果物は品質が悪化する。ドラゴンフルーツは腐りにくい果物だが、それでもアメリカに着いた時には腐っている場合が多い。ベトナムの生鮮食品をアメリカやヨーロッパに輸出するのは、設備などの問題で不可能である。今までに多くの企業が輸出を試みては失敗している。)

 *スリランカの外務大臣がベトナムを訪れ、Khiem副首相兼外務大臣と両国の関係強化について話し合った。互いに相手国の経済発展を賞賛し、協力し合う事を約束した。グエンタンズン首相もスリランカの外務大臣と会談し、友好を深めた。

 *日本大使館と日本国際協力機関(JICA)の代表がホーチミン市を訪れ、人民委員会議長と日本政府の援助について話し合った。議長は日本の援助再開に感謝の言葉を述べ、同市は再び汚職が起きないように、同市のプロジェクトを厳しく監視すると約束した。また日本政府の資金援助で日本の企業がThu Thiemトンネルの建設を進めているが、トンネルの外壁に亀裂が生じている事について対応を検討した。

 *農業省は政府の関係機関に、欠陥肥料の生産と販売を取り締まるよう要請した。ベトナムは農業国だから、欠陥肥料が大量に出回るのは大きな問題だと語った。
 *Trong副首相は政府の機関と地方の人民委員会に、売春を厳しく取り締まるよう指示を出した。(訳者注:欠陥肥料を売っている所、売春を行う飲み屋など、住民はみんな知っている。公安の役人は、こう言う所から罰金(賄賂)を取るだけで、止めさせようとしない。だから悪事は一向に減らない。)

 *中央政府は重要な企業を援助するため、企業が銀行の融資を受ける場合、利息の一部を補填する政策を取っている。ホーチミン市は更に独自に、市の経済発展に貢献する企業が新しい投資を行う場合、一定の条件を満たせば銀行融資の利息を全額、あるいは半額を補填すると発表した。(訳者注:良い政策だが、優遇が受けられるのは政府と特別な関係のある企業だけ。これに介在する役人は、企業から巨額の裏金を貰う。)






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Last updated  2009.03.07 12:33:51



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