ヴィラムジカ葡萄酒村

2009/11/02(月)19:04

巨匠とコンサート

遂に念願が叶い、巨匠レオ クレーマーを迎え、 わがマルクス教会で第一回のチャリティコンサートが実現します。 今年1月から毎週奏楽を担当させていただいているワインハイム、マルクス教会。 戦後に開発された住宅街にありがちな、コンクリートのモダン建築。 60年代の建物ですが、既に文化財保護物件です。 その理由は美しいガラス。 中世のステンドグラスとは一味違う、活気のあるデザインと色。 で、早々と保護されてしまったのですが、 問題は隣接する鐘楼も一緒に保護がかかってしまったこと。 中世のレンガだったらよかったのにコンクリートなので、劣化してきました。 いっそ壊して立て直すほうが安いくらい、現状を維持しながらの修復には費用がかかるそうです。 スポンサーマラソンなどイベントを開催したり、月一回手作りケーキ販売したり、コツコツと募金活動をしているゲマインデ。 教会の塔と鐘は地域のシンボルでもあります。 アウトバーンを南下してくると、Weinheim出口付近で目に入るマルクス教会の塔。 これは地域住民にももっと知ってもらおう、というわけで、 かねて希望していた演奏会の収益を修復費用に寄付することにしました。 なにしろ当教会のオルガニストは歌手の副業(すみません私です)、 コンサートにはゲスト オルガニストが必須です。 楽器は60年代、歴史的価値があるものではありませんが、機械式トラッカーでバッハを演奏するのに決して悪くないものです。 小さなオルガンを弾いていた頃、熱望していたPosauneだって電子コンビネーションも付いてます。 どうせなら当たってくだけろ、 ビッグネームが第一回なら今後も続けやすかろうと、 歌人けふちゃんに紹介していただいたSpeyerの巨匠レオ様にアタック。 ワシは何弾いたらいいんだね、ととっても気さくにOKしていただきました。 レオ様、今年の誕生日に大聖堂を定年引退されましたが、 ぜんぜん枯れてません。 演奏は快活、指揮はエネルギッシュ、食欲旺盛。 こないだの演奏会の後の打ち上げで、パスタ、サラダ、ワインで皆が終わった頃、肉料理とワイン1本追加注文して完食してました。 ヘアスタイルは御茶ノ水博士で、キャラはエロ抜きのミルヒーのだめって感じでしょうか。 最近メキシコでカルミナ ブラーナを指揮してきたそうです。 キューバのダンス付き上演で、1万5千人収容、なのに好評につき追加公演するそうです。 来たいんだったら席をいくらでも用意するぞ、って、メキシコまで追っかけする財力ありません・・・・。 指揮は、ブルックナーのTe Deumで大暴れって感じでした。 一回振ると3Kg減るって、そりゃそうだろう。 巨匠近影はこちら。 http://www.palatiaclassic.de/wPalatiaC_d/aktuelles/meldungen/2009_06_12_53715664_meldung.shtml そして日本からのゲストは、以前にベルリンの花輪クンことフローリアン ヴィルケス博士と共演した山田久美子さん。 花輪クンが元ベルリンフィル首席のグロート教授に電話して、 キミは絶対この子の演奏を聴くべきだ、 とむりやりベルリン行きのICEに乗せた、若手トランペット奏者です。 おっとりした可愛い人ですが、演奏になると人が変わります。 少しお手伝いしたコンクールの入賞者演奏会で耳にとまり、 ひょんなことからドイツの演奏会に招いたのですが、 空港で始めて素の久美子さんに会って、 あれっ、舞台での印象と全然違うぞ、 と思いました。 キリっとした曲を演奏したので、その世界に入り込んで別の人みたいになっていたようです。 ベテラン音楽家と有望な若手を迎えて、ニコラウスの日にふさわしい楽しい演奏会にしたいと思います。

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