2005/07/14(木)15:19
モルガンスタンレーの取締役会は取締厄介?- トップの巨額退職金で
アメリカ企業のトップが巨額報酬を受け取るたびに世間が批判をするわけだが、今回は証券会社大手モルガン・スタンレーのトップ退職に支払われる報酬の話題だ。(関連記事)
■ 最高責任者 パーセル氏 退職金44億ドル
元最高経営責任者(CEO)のパーセル氏は、クレジットカード事業ディスカバーの責任者を左遷させたことにより、経営方針をめぐり社内で混乱。株主から彼のリーダーシップに批判が集中していたところ、6月30日に辞職を決めた。(関連記事)
ボーナスや退職金などの総額は44億ドル。さらに、終身手当てとして年間25万ドルを生涯支払われる。
■ 3ヶ月半働いて32億ドル給料 日給で30万ドル
今年3月にそのパーセル氏から取締役(Co-President)に任命されたクラウフォード氏。彼もパーセル氏の辞任を受け、退職することにした。
彼に支払われる退職金総額は、2年分の給料32億ドル。彼は3ヶ月半しか働いていないので、日給で約30万ドルの給料をもらう計算となる。さらに、終身手当てとして年間25万ドルを生涯支払われる。
■ モルガンスタンレーの取締役会は取締厄介?
モルガンスタンレー取締役会は業績が良くないことにやっと気がついたら、その問題に株主のお金を費やした。受取人は?っていえば、株主に企業価値を還元しなかった元経営陣にだ。
これこそ、株主にしてみれば、取締厄介だ。