2006/03/07(火)12:24
花粉症渓流釣士の憂鬱~~くしゃみ岩魚・・・
ヤンキースの松井が、「鼻を取り替えてほしい」と
テレビでこぼしていた・・・
かなり重症の花粉症らしい・・・
体験者でないとわからぬかもしれないが、
鼻の奥で常時「こより」でコチョ・コチョされるようなむず痒さと、
くしゃみと、そして、風邪の初期症状に似たけだるさと微熱・・
とにかく憂鬱である・・・
20年以上も前の話だが、
山梨県桂川水系の支流に出漁したのが解禁後の春三月下旬
だったと思うのだが・・
林道の空きスペースに車を止め支度をして林道を上流に歩きはじめたとき、
いきなりのくしゃみ・・くしゃみ・・
くしゃみの尺玉5連発・・た~まや~!
私も一応、人類のはしくれですからくしゃみの経験はありますが、
5連発ははじめて・・・
同時に首から上のボワッとした感触・・
すわッ・・風邪か?
今から考えると完全に花粉症・・
たしか、当時は「花粉症」などという言葉も認識もなかったはず・・
ひょっとして?私?日本で花粉症第一号?ギネスもん?
風邪とは思いつつも釣りたさ一筋でやってきたものだから
くしゃみに襲われながらも瀬や淵を丹念に
探っていったのでありますが・・
なにせ、
歩いては、くしゃみ・・
止まってもくしゃみ・・
寝ても、くしゃみ・・
逆立ちしても、くしゃみ・・
バク天しても、くしゃみ・・・
釣りなんかできる状態じゃない・・・
ベテラン釣士の方には釈迦に説法だが、渓魚は繊細な神経の持ち主。
近づく時には物音立てず、忍者のように接近するのが
セオリーとされている。
下流から、特大のくしゃみをしながら釣り上がるなどは、
深夜の住宅街を轟音立てて走り抜ける暴走族のようなもの・・
川の真ん中に大きな石がありその左右に瀬から続くよどみ・・・
いかにも、、渓魚が居そう・・・
が、だいたい居そうなところに居ない・・のも、現実・・
でも、居そう・・でも、きっと居ない・(どっさちなんや!!!)
色気たっぷりだから、とりあえず投餌してみるのも、釣り人・・・
くしゃみの釣り人、色気たっぷり・・やっぱり投餌・・・
とたん、くしゃみ! 同時に、竿先に生物の感触・・・
くしゃみのとたん、偶然合わせ・・たらしい・・・
釣った・・というより・・釣れた・・・
しなる竿、あわてる釣り人、くしゃみの尺玉・・
もう、静かな渓は大騒ぎ・・
いまなら、ロープのように太いかもしれぬが
道糸0.6・ハリス0.4・・・その0.4の先で大物?がのたうってる・・
30分程にも感じたが、たぶん2~3分の出来事・・
あげたとたん、黒っぽいので岩魚だと直感したが、
帰宅して計ったら28.5センチの岩魚・・・
あの時、くしゃみが出なかったら命拾いできた不幸な岩魚・・
残念ながら、そのくしゃみ岩魚が私のレコード・・
これからも、くしゃみと、そして幾多の偶然が重ならないかぎり
レコードを超える渓魚は釣れないと思う・・
でも憂鬱な花粉症・・・