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カテゴリ:日常
わかどりは、今日も朝一番からアヒルを売ってくれそうなところに
電話をかけてまわっていた。 やはり、どこに電話をかけても生まれて1ヶ月のアヒルを 30羽も都合よく持っているところはなかった。 だが、電話をしていてとある養鶏場の人に面白い話しを聞かされた。 そもそも、その養鶏場はあひるは取り扱っているものの、 雛でしか出荷しておらず、1ヶ月も育てたアヒルは売っていなかったのである。 わかどりはその話を聞いたとき、 『そうですか、ここもありませんか・・・』とため息混じりに答えてしまったのだが、 それを聞いて養鶏場の人は、 『また、なんでそんなに急にアヒルが必要になったんですか?』と 尋ねてきたのだ。 そこでわかどりは、注文していたアヒルが西日本でのトソイヌフルエンザの発生の せいで配達されなくなってしまったが、 実験にはどうしてもアヒルが必要なことを話した。 すると、養鶏場の人は、 『そうですねぇ、、、確かに鳥類の輸送を宅急便会社はみんな中止していますが、、、』と 話を始めた。 彼は更に、『でも、そういう事情なら、割高にはなりますがアヒルを配送してくれそうなところを知っていますよ。そちらの電話番号を教えるのであたってみてはどうですか?』と 一筋の希望となりそうな話しを教えてくれたのだ。 教えてもらったのは、宅急便屋さんではなくて、 ペット専門の配送業の会社だった。 わかどりが早速電話をしてみると、確かにそこは配送を引き受けると言ってくれた。 ただ、輸送は航空便となり、配送の際にはアヒルを安全に運ぶためのケージを 一緒に購入しなければならず、ものすごく割高だった。 通常の搬送なら1万5千円くらいのところ、その会社はケージ代を入れると 7万5千円だというのだ。 6万円も足が出てしまうので、困ったなあと思い わかどりは研究所の偉い人に相談に行ってみた。 わかどりがこれまでのいきさつを話すと、 『そういうことなら、こちらでお金を負担しましょう。』という ことになり、さらに事務にまで話を直接通してくれたので、 話しはいきなりスムーズに進みはじめたのだ。 かくして、わかどりは来週、無事にアヒルを手に入れられることになったのだ。 それにしても、今度のアヒルは大変なVIPぶりである。 何しろ、大阪のアヒル農場までお迎えがあり、関西空港から羽田まで飛行機で移動、 更にチャーター便で研究所までやってくるのだ。 今回は、アヒルの調達にあたって、事務の人達や研究所の偉い先生、 さらには電話で話をした人たちにいろいろ助けてもらった。 普段は実験ばかりのわかどりには珍しい2日間だったが、 実験がこれから始まるところだというのに、 なんだかちょっとした充実感を味わってしまった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
February 2, 2007 10:32:51 PM
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