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南ドイツ 小さな谷の旋律

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February 3, 2009
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テーマ:コーラス(2697)
カテゴリ:その他のコーラス

会場である教会に集まり、控え室に荷物を置いた後、いつもならばまずウォーミングアップをするのだけれど、この日はとりあえず会場の立ち位置やアクースティックを確認する最後のプローベをすることになった。

この教会は、参列席から内陣へと階段を5,6段上るようになっていて、その階段がステージになった。

Rコーラスでは、楽譜を持たずに歌うので、暗譜することが必須だ。

新しくこの学期から参加している人は、言語で描かれているテキストを読めない人も多いし、すべてのテキストを一度に覚えられるはずも無いので、歌える曲だけを一緒に歌うことになる。

結果として、曲の合間合間に、列から抜ける人、列に加わる人の移動がある。

出たり入ったりを繰り返す人は、出来るだけパートの中で一列目の真中、確実に歌える人たちに囲まれるように配置する。

人が抜ければ残っている人で隙間を埋め、戻ってくれば場所を開ける。これをコンサートの曲間、できるだけ静かに素早く繰り返すことになる。

だから、会場でのプローベは欠かせない。

立ち位置を確認したら、プログラムから何曲か、さわりだけざっと歌ってみた。

と言っても、まだウォーミングアップもしていない状態なので、高音を無理して出さないように、しーっ抑えて抑えて、とぺトラから指示がでた。

アクースティックがあんまり良くない、乾いている

って言うことだったので、どんなひどい状態なのかと、音が吸い込まれて全然響かない感じを想像していたんだけど、歌ってみた感じでは、普通に響いているし、

なんだ、意外といいんじゃない?

なんて思っていた。

ぺトラが

アクースティックが乾いてるから、きれいに歌わないといけない

と言った理由が、この後本番のコンサートの途中に思い知らされることになるとは、、、

 

本番。

一曲目は、歌いなれている定番中の定番の曲。

ぺトラは曲中ずっとアルトさんに向かって、人差し指を上に向け「音程上げて」の指示を出していたけれど、全体的には特に目立つほど音程が下がることもなく(少なくとも私の耳には)、まずまずの幕開け。

前日の打ち合わせどおり、ぺトラが挨拶の中で、 メンバーの多くが体調を崩していて人数が少ないこと、出てきているメンバーも多くは体調が万全ではなく、喉の調子が良くないことを謝った。

その際、本当は私達もっと上手なんです、みたいなことを言ってしまうのがぺトラの性格。

あーた、それを言っちゃあお終いよ失敗

しかしもう、2曲目から後は、悲惨としか言いようがない。

普段の練習で1,5音下がるとしたら、この日は最低でも2音は下がっていた感じ。

しかも、音程が怪しくなってバラバラになってくると、もともと人数が少ないことも手伝って、個々の声が聞き取れてしまうショック

1人がテキストを間違うと、それも聞き取れてしまう泣き笑い

お説教や講演をするには最高のアクースティックなのかもしれない。

アクースティックが乾いているから、きれいに歌わないとみっともない、というぺトラの言葉が、ようやく分かった瞬間だった。

 

ぺトラは、歌い終わるたびに、無念そうな苦笑を投げてきた。

さらに、曲間で次の曲紹介をする際に、いちいち

えー、いやぁ、コーラス全体がどんどんバス音域に入って行っちゃいますね。

とか、

お聞きになってお分かりになるとおり、メンバーの多くがインフルエンザに襲われて、どうも今日は調子が悪いんです。

とか、繰り返す。本人はそれで自虐的に笑いを取って同情心を煽っているつもりかもしれないけど。

いい加減にしてくれーーーームカッ

歌っている立場として、居たたまれないというか、申し訳ないというか、落ち込むというか。

最初の挨拶で一度、今日は残念ながら絶好調とは言えません、と言えばそれでいいのに。

コンサートの最中に、わざわざメンバーを憂鬱にさせ、客に悪い印象をすり込んで一体何になるんだろう?

歌い続けなければならないこっちの身にもなって欲しい。

曲間には、あと何曲あるんだろう、と憂鬱になった。正直なところ、途中で帰りたくなったコンサートは、これが初めて涙ぽろり

 

次のコンサートは3月半ば。

敗者復活!

となればいいけど。

 

ちなみに、短いソロを歌わなければならない曲、土曜日の時点であまりに出来が悪かった泣き笑いので今回はパスして、次回お披露目、となりました。

 












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最終更新日  December 8, 2010 03:29:41 AM
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