ワインヲタ入門生のチラシの裏

2014/08/05(火)19:16

三次ワイナリー tomoe・セミヨン2012

日本ワイン(347)

今回も白で。広島で作られていますセミヨンになります。 tomoe・セミヨン2012。生産者は三次ワイナリー。広島県三次市にある、第3セクターの成功例として挙げられることも多い会社です。今年で創業20周年となります。バーベキューガーデンや地域特産物販売所を備え、観光の拠点となり、ワインも輸入原料も用いた手ごろなものを作っている一方、本tomoeブランドに代表される、地元原料を用いたこだわりのワインも多く手掛けています。特に、このtomoeシリーズ(三次には三つの川が流れていることから巴としたそうです)には、ピノ・ノワールやメルロー等、面白いワインがありますが、三次一帯は、流紋岩に加え、「備北層群」と呼ばれる、第三期中新世の海底に由来する土壌となっている(貝の化石などよく出るそうです)ことが大きそうです。 セパージュは、三次産セミヨン100%。価格は、楽天内では写真のお店で2700円でしたが既に完売。ワイナリーページではまだ販売があるようです。 色は、薄い黄色。青みも感じるもので、セミヨンというと海外産ではやや濃いめのものも多いですが、そういった感じではありません。 香りは、火打石系の要素や、やや野菜っぽい雰囲気があります。また、ハーブっぽさも感じるでしょうか。そこに、グレープフルーツや青い柑橘、また、それらの皮といったニュアンスや、リンゴ、メロン、洋ナシ、カリンといったフルーティさが加わります。ミネラルや微かな吟醸香、白い花っぽさもあったでしょうか。 味わいは、やや辛口くらいで、ほんのりと甘みの残る感じです。酸はまったりしっとり系となっており、果実味にぴったり寄り添っています。また、後口に欠けては苦味も少々。ボディはハリのあるミディアムライト。骨格や硬質感を感じますね。 食事との相性では、サーモン、マグロ、イカ、アジの刺身をつまんだところ、どれとも悪くありませんが、中でもサーモンの脂とワインの仄かな甘みやボディの質感の相性は良かったです。また、アジとも臭みが出るようなことはありませんでした。 また、面白いのが、どの刺身にしても、付け合わせのシソと一緒に頂くと相性がグンとよくなること。シソの香りとワインの香りの中に、何か共通項があるようでよく引き合い、華やかさを増していました。 その他、ネギマ鍋をしてみますと、マグロやネギともいいですが、それらの旨みが溶け出たダシとの相性が抜群。醤油ベースでしたが、旨み、香り、甘み、どれをとっても噛み合う感じです。 一方、チーズとの相性でも面白さがあり、ぶりーやセミハード系などのものより、ブルーやウォッシュなどひと癖あるものの方がいい感じでした。 香りには結構癖があり、好き嫌いはわかれるところかもしれませんが、ボディの質感や香りのボリューム等、かなり面白いワインだと思います。いわゆる日本ワインのイメージとは、やはり少し違った世界観があるかもしれません。 ラベルはワインのイメージによく合っていると思います。 にほんブログ村 「ワインモア」でこの記事をチェック!

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