2016/03/21(月)22:50
セルナー グリューナー・フェルトリナー・ヴォーゲンライン2012
今回はオーストリーの白。自然派のグリューナーです。
グリューナー・フェルトリナー・ヴォーゲンライン2012。生産者セルナーはヴァグラム地区のワイナリーです。ヴァグラムは黄土=レス土壌が広がる、ある種オーストリーらしい環境です。そんな土地で、セルナーは栽培においてはビオディナミを実践、醸造においても最後にso2を添加するだけという自然派な作りを実践しています。
価格は、2300円程度ですが、同一ヴィンテージは楽天内にも無いようです。
色は青みがかった黄色ですが、ツヤ感は少々あります。
香りははつらつとしたパッションフルーツなどの黄色いフルーツの印象が拡がります。さらに、洋ナシやスイーティ、ライム、ミカン、若干のオレンジといった柑橘や微かなバナナのような雰囲気などのフルーツ感も加わります。そこに、石灰や白コショウ、火打石、さらにはオリエンタルハーブやスパイスといったものも感じられるといった感じでした。
味わいは、香りに似合ったフルーティなもの。しっかりした果実味のアタックがあり、そこにしっとり系ながら量の多い酸がじわじわ加わる感じです。また、この品種特有の後口にかけての軽い苦みも。ボディはライトだが、滑らかさ、丸さのあるもので、ライトなりのハリや骨格のある印象。また、開けて直ぐには少々の発泡感も。
食事との相性では、意外と味の強いものに合いました。
お寿司をつまみますと、イカやエビの他、マグロの赤身によくマッチします。魚の強い味わいと甘みに対し、ワインの果実味やボディ感が寄り添い、馴染んでいく印象です。
また、牛筋を柔らかく煮込み、それをキノコと寒天で煮凝り風に固めたものを合わせますと、肉由来の旨みやコクに対し、ワインのしっかりした果実味がこれまたよく合います。また、牛筋の質感に対し、ワインの骨格がいい感じなのも面白いところでした。やはり肉を食べる国のワインですね。
その他、カキフライにも意外といい感じで、合わせる幅はオーストリーワインの多分に漏れず広そうです。
開けたての微発泡にビオの気配を感じることは出来ますが、よくある臭いや酸化系のニュアンスなども全くなく、キレイでフルーティな香りと味わいを楽しめるワインです。
食事ともよく合いますし、一方でグリューナーのらしさも出ており、この価格帯としては中々に完成度の高いワインだったかなと思います。
【自然派 オーストリア 白】ヴォーゲンライン・グリューナー・フェル...
楽天内には、一つ前の2011ヴィンテージがありました。
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