ワインヲタ入門生のチラシの裏

2017/05/28(日)11:32

勝沼醸造 アルガーノ・ボシケ2004

日本ワイン(347)

今回は珍しい甲州のバックヴィンテージです。先日サントリー塩尻ワインセミナーの後、3次会としてワインブロガーのエシェ蔵さんのところへお邪魔させて頂いた際、なんとお土産として頂いてしまったワインです。 アルガーノ・ボシケ2004。生産者は勝沼醸造。1937年創業ですが、今や勝沼を代表する生産者の一つと言っていいでしょう。その特徴としては、なんと言っても甲州への注力が挙げられるでしょう。地元山梨・勝沼の伝統品種を大事にしたいと、赤ワイン以外、白とスパークリングを全て甲州で造っているという徹底ぶりです。アルガーノ・ボシケのボシケはポルトガル語で林といったような意味で、風林火山シリーズの一つです。 価格は2592円くらいですが、当然2004は楽天内にはありません。 色は流石に黄金色。ツヤ感しっかりで古酒の趣があります。 香りはレンゲ的なハチミツっぽさが出ています。柑橘もありますが、甲州にありがちな青い和柑橘といったものではなく、完熟ミカンやキンカンといった、黄色ながら濃いものとなっています。その他、パインや洋ナシ、それに干しブドウのような雰囲気も。ただ、そこはやはり甲州と言うべきか、バナナっぽさも少々。後は、白い花や吟醸香といったニュアンスや、ナッツ、黄色い花、それに若干のタクアンやカラメルといった要素もあったでしょうか。 味わいは穏やかなものです。アタックには果実味がありますが、それも大人しいもので、意外に明るい酸、旨み、後口にかけての苦味といったものも繊細。ボディはライトでなめらかさやまろやかさ、丸みを感じるものです。ただ、時間経過で明確に果実味が味わいの軸となり、後口の苦味の印象も少し増しました。勿論、それでもバランスの変化というくらいで、果実味や苦味がグッと強くなるといったものではありませんが。ボディの質感も少しみずみずしさが出たかも。 しっかり熟成感出ていますが、それでもやっぱりお寿司はいいつまみ、というか、若い頃より相性の幅が広がったかも。イカやエビに合うのは勿論、香りの濃い要素のおかげか、タレのアナゴや、マグロの赤身といった味のしっかりしたものに対してもよく嵌ってくれました。 あと、面白かったのがから揚げで、若い頃の柑橘っぽさ等でさっぱり合わせるという合い方ではなく、香りの濃いニュアンスや果実味が、鶏肉の旨みや脂、や醤油ベースの揚げた香りに噛み合うといった感じでした。 他に、やっぱり筑前煮などの根菜を使った煮物系には手堅いですね。 13年熟成した、それも甘口などを古酒として意図的に生産者さんが販売しているものではなく、個人の方が寝かせたものを頂けるというのは非常に貴重な機会でした。ワインの印象としては、何だか日本酒の古酒のような雰囲気もあり、飲み比べても面白いのかも。ただ、繊細なものではありますので、流石にジビエに合わせるとかは違うのかなとは思いますが^^; 何はともあれ、エシェ蔵さん、今回は本当にありがとうございました! ☆【白ワイン】勝沼醸造 アルガーノ ボシケ 750ml ※商品名にビンテージ記載のない場合現行ビンテージとなります ボシケ自体は楽天内に扱いがいくつかありますが、当然ヴィンテージは現行辺りとなります。 にほんブログ村

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