2017/07/02(日)23:54
ヴィーニンガー ウィーナー・ホイリゲ2015
まだまだ続く先日の白ワインを飲む会のワイン、今回はオーストリーになります。
ウィーナー・ホイリゲ2015。生産者ヴィーニンガーはオーストリーの首都ウィーンのワイナリーです。ウィーンでは、昔行われていた混植混醸=ゲミシュター・サッツが現在復活、多くのワイナリーで実践されていますが、ヴィーニンガーはそんなゲミシュター・サッツ復活の立役者となったワイナリーの一つです。また、貝殻石灰質の土壌を持つ、ウィーン屈指の銘醸地ヌスベルクに畑を持ち、2006年からはビオディナミも実践しています。因みに、ホイリゲは新酒の事で、つまりこのワインは2015年の新酒という事になります。
セパージュは、グリューナー・フェルトリナーを中心に3種類程度とのこと。価格は3800円くらいでしたが楽天内にはもうありません。
色は青みがかった黄色ですが、黄色の印象は解禁直後と比べますと明らかに強くなっています。
香りはスイーティといった青い柑橘やハーブ、それに軽いマジパンといったものが感じられるところは若い時と似た部分ですが、オリエンタルスパイス感がより強くなったような印象も。また蜜入りリンゴっぽさやハチミツ、ドライフルーツといったニュアンスも、2年の時間経過で見られるようになった要素かも知れません。その他、黄色い南国フルーツやレモンピール、和梨っぽさといったものも感じられたでしょうか。
味わいはバランスの良さを感じるものでした。果実味のアタックはありますが落ち着いた、柔らかいものとなっており、その果実味から明るい酸がじわじわ染み出してくるよ央な感覚でした。ボディはミディアムライトで、丸さとクリアーさやハリ感の共存する質感でした。
会ではどのつまみとも相性が良かったです。鶏ハムのしっかり塩気や旨みはワインの果実味やボディのある程度の存在感に丁度良かったですし、パクチーの独特の香り、トマトの軽い青さとも香りの相性の良さがありました。だた、流石オーストリーと言うべきか、中でもトマト寒天の旨みとの馴染み方が一番良かったかなと。四恩醸造の希望程ではありませんが、昆布と鱧の出汁の旨みを引き出してくれる感じはやっぱり他と違う所です。
という事で、このワインもやっぱり和食に合わせたいワインでした。椀物などの出汁の旨みとがっちり噛み合ってくれそうです。
2年たった新酒という事でどうかなと思いましたが、元々このワインリリース直後の開けたては結構しっかり固く、翌日翌々日と開いていくようなワインですし、新酒解禁の頃には、リリース後半年くらいは置いてから飲んだ方がいいなんてお話を聞かせてもらってこともあったくらいで、落ちた雰囲気などは皆無、むしろ今飲み頃か、下手をするとまだ瓶熟行けるんじゃないかというくらいでした。
ゲミシュター・サッツも珍しいですし、香りや味わいも他の白とは違う世界観があり、しかも新酒の2年熟成という事で、印象に残った方も多かったようです。
[2014] Wiener Heuriger - ウィーナー・ホイリゲ - ヴィーニンガー
なんと、楽天内にはさらに古い2014ヴィンテージが!ワイン会の飛び道具としてはかなり面白いアイテムかなと。
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