2018/08/16(木)22:49
ポルタル・デル・アルト グラン・レゼルヴァ・カルメネール2012
今回は結構久しぶりなチリワインです。
グラン・レゼルヴァ・カルメネール2012。生産者はポルタル・デル・アルト。セントラルヴァレーの中のマウレ・ヴァレーのワイナリーで、設立は1971年とまだ比較的新しいようです。カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ、このカルメネールの他、シラーなども栽培しています。
セパージュは、カルメネール100%。価格は1400円程度でしたが、楽天内には扱いが無いようです。実は、このワインはコルドンヴェール輸入と言う事で、購入はやまやでした。
色はしっかり黒紫で透明度も低いです。ただ、エッジにはルビーカラーも見えました。
香りは、プラムやプルーン、ザクロ、黒ベリー、チェリーと赤や黒の果実のニュアンスがしっかり。他にも、干しイチジクや赤ベリージャムっぽさ等も。そこに、少々のカラメルやナッツと言った香ばしさ、根菜や黒土の雰囲気が加わります。その他、茶色いスパイスや黒コショウ、バルサミコ、赤い花と言った要素や、微かな鉄っぽさと言ったものも感じられたでしょうか。
味わいは、勿論チリらしい果実味のアタックはありますが、6年の熟成のおかげかそれは鮮やかながらも軽やかなものでした。その背後に、しっとりながらも量の多い酸と、舌触りにタンニンの印象はあるものの、じわりと出てスッと大人しくなる渋みがあり、ジューシーながら落ち着きも感じさせるバランスです。ボディはミディアム程度で、サラリと滑らかな質感でした。
こういうワインには鶏肉+トマトだろうという事で、鶏肉じゃがをトマトピューレ入りで作って合わせましたところ、狙い通りバッチリ。鶏の脂や肉の旨みに対しワインの果実感やタンニン、酸のバランスがよく合いますし、そこにトマトベースの出汁の旨み塩気が加わることでより華やかに楽しめました。
また、赤身肉にも手堅く、ローストビーフはやはり素晴らしいつまみでした。肉の旨み、脂、塩気に対し、これまたワインの果実味や渋み、果実っぽさとスパイシーさのある香りが、ソース的に馴染んでくれました。
あと、意外と行けたのがブリアラ。ブリ大根的に煮てみましたが、しっかりした脂のおかげでワインのコクや果実味を受け止めてくれました。
久々にチリワイン、それもカルメネールを頂きましたがやはり楽しいですね。この果実感と香りの、土っぽさをはらんだ華やかさは他には無いでしょうね。
ただ、6年の熟成のおかげか、そういった造りなのか、華やかな中にも落ち着きがあり、この価格帯ながらもバランス感と奥行きを感じられたのは嬉しいところでした。
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