ワインヲタ入門生のチラシの裏

2019/02/17(日)00:42

美流渡 宵の明星2016

日本ワイン(347)

1月に行いました北海道のワインを飲む会のワイン、続いては複数品種を使用した白です。 宵の明星2016。美流渡と言う土地で栽培された、ケルナーなど複数の品種を混醸したワインです。醸造は10Rワイナリー。北海道ではワイナリー開業を目指しつつ、設備はまだ無いが畑をされているという小さな造り手さんが多く、そういった方々が醸造を学び・行う事が出来る場として、元ココファームのブルース・ガットラヴ氏が営まれています。 セパージュの詳細は不明です。価格は3240円程度。 色薄い黄色。濁り的なものはありません。 香りは、開けたてはライチやマスカット、アロエヨーグルトのアロエと言った要素や、マリーゴールド的な黄色い花やハーブのニュアンスと言ったものがよく感じられました。それが、時間経過で徐々に仄かなナッツやカラメルの気配、パイナップル、リンゴ、グレープフルーツやライム、スイーティと言った柑橘、そして若干のオリエンタルスパイスと言ったものが出てきました。 味わいはやはりバランスの良い印象ですが、タキザワケルナーよりも辛口でトーンの低い印象です。果実味は柔らかくじんわり拡がり、そこに重心の低い酸がビシッと入るといった感じ。ボディはライトではありますが、ミネラル感もあり、それなりのエキス分やハリは感じられる質感でした。 会ではアランチーニ、ローストビーフ、ソプレッサータと合わせました。 アランチーニとは悪く無い感じですが、外側のカリッと感や中のしっとり感とワインの質感が楽しい、と言った所。ローストビーフに対しては、やはり肉の存在感にはちょっと負け気味で、それでも香りがマッシュルームのそれと共に肉の旨みを引き立てる、くらいでした。 面白かったのがソプレッサータで、ゼラチンや肉の旨みともまずまずですが、下に敷かれていたオレンジやセロリとの相性がバッチリ。オレンジとは、その香りとワインの香りが違和感なく噛み合い、更に甘味がワインの味わいに更にメリハリを与えます。セロリとも、やはり香りの相性がよく、見事な一体感でした。 華やかかつ豊かな香りがありつつ、味わいも整ったもので、今回の会では参加者の方々の印象もかなり良かったようです。 実はこのワイン、栽培家の方が事件を起こしてしまったそうで、もう新ヴィンテージが出ることは無いかと思います。ただ、ワインに罪はありませんし出来自体も非常に良かったことから、今回個別記事にしました。 にほんブログ村

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