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March 6, 2006
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カテゴリ:みる・きく
navajoworkcampさんのブログから、素敵なお話をご紹介します。


「ダックエッグ おばあさん」クリー族のお話


むかし ひとりの女の子がいました。
ある寒い日、その子の具合はとても悪くなり、ひどい咳と胸の痛みで、話すこともできず、息をすることさえ苦しそうでした。

お母さんとお父さんは、その子を毛布や毛皮にくるんで暖めましたが、具合は少しもよくなりません。悪くなるばかりです。

瞳からは光が消え、今にも命の火が消えてしまいそうです。
そこで、ひとりのおばあさんを呼びにやりました。ヒーリングウーマンといわれるそのおばあさんには、病気を治す力があり、名前をダックエッグといいました。
とても年をとっていて、いったいいくつなのか、知っているものは誰もいません。
顔には、深いシワが刻まれていました。

ダックエッグおばあさんは家にやってくると、足を引きずりながら、焚き火のそばに寝ている娘に近づき、優しく毛布を持ち上げると、白く輝く胸に耳を当て、じっと聞いていました。

部屋には、娘の苦しそうな息だけが聞こえています。
おばあさんは、ずいぶん長い間そうしていましたが、ようやく顔を上げると話し始めました。
「きつねの足音が聞こえる。雪の上を走っているきつねは、とても弱っている。
足を引きずって、息も荒い。とても苦しそうだ。
ああ、かわいそうに、きつねは長旅をしなくていけない。おなかもすかせている。
冷たい雪の中を歩くたびに、ハアハアと苦しそうに息をしている。
この子の胸の奥で、それが聞こえる。」

お父さんは、おばあさんのところにやってきて言いました。
「ダックエッグ、私はハンターです。私が、雪の中に出かけていって、そのきつねをつれてきましょう」
おばあさんは頷きました。
「それがいい。その小さなきつねを、ここにつれてくるがいい」

お父さんは雪靴をはくと、まばゆい雪の中を村の外へと向かいました。(to be continued)                                         

               
(Translated by Hanamari)





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Last updated  March 6, 2006 03:02:05 PM
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