2006/07/17(月)20:13
「理想の女」
母の薦めで、観た映画です。
1930年代の南イタリア、アマルフィ。ニューヨーク社交界の華、ロバートとメグ・ウィンダミア夫妻は、この地で休暇を過ごしている。ある日、メグの誕生日プレゼントを探していたロバートは、骨董屋で、派手な恋愛経験を重ねてきたアーリン夫人と出会う。夫人の勧めで金の扇をプレゼントに選んだロバート。やがて社交界に、ロバートとアーリン夫人の仲を怪しむ噂が流れる。夫を心から信頼していたメグだったが、やがてその心は揺らぎ始める…。
という、あらすじ。
キャッチフレーズは、
「いい女は2種類しかいない。すべてを知り尽くした女と何も知らない女。」
もちろん、アーリン婦人とメグのことでしょうね。・・・あっさり、納得できます。
戯曲、「ウィンダミア卿夫人の扇」が原作で、上流階級に渦巻く滑稽さや、人間の善悪、偽りの関係を描き出した映画です。南イタリアの高級避暑地を舞台に、ユーモアと皮肉を交えた人間描写が心地よかったり、辛辣だったりしながら物語は進んでいきます。
純粋なメグ・ウィンダミアを演じるのは、若手の、スカーレット・ヨハンソン。一方、スキャンダルな生き方を自ら選んでしてきたアーリン夫人を演じるのは、オスカー女優のヘレン・ハント。
スカーレット・ヨハンソンのキュートさは、女の私でさえノックアウト。それに、健康的で肉感的な姿は、男の人がアタックせずにはいられないのも良く分かります(笑)。
メグは、若く、新婚で幸せ一杯の状態。極めて保守的な恋愛感を持っている女性。
一方、アーリン夫人は、それなりに年を重ね、長年社交界で噂の尽きない女性。男性に対する余裕のある物腰が、素敵です。こういう知的で自分をしっかり持っている人はあこがれてしまいますね。
この二人の女性に、メグの旦那様とその若い友人と年取った友人の3人が絡んで、ちょっとした秘密が加わって、どうなるのかな?という感じのお話です。
私的には本筋を脇に置いて、自由奔放なアーリン夫人を好きになる、タピィ(トム・ウィルキンソン)がカッコイイが一番の感想かも。
周囲のゴシップなど関係なく、アーリン夫人を「理想の女」と言いきるところも、ラストシーンもこの方にメロメロでした私から見たらかなり、かな~り、おじいさんだけど、惚れるかも!と真剣に思ってしまった素敵さです。
肝心の秘密のメグ・ロバート・アーリン夫人をめぐるエピソードは、ロバートの行動が微妙に不自然だよね…と思ってしまい、あんまり入り込めず。
でも、結局、理想の女はアーリン夫人だったということだけは、納得しました。
この映画、私の評価は☆4つ半。