少し大人になったかな。

家事で忙しくしてかまってあげられなくて
友達と話し込んでかまってあげられなくて

でもよっちゃんはずっと私を待ってる。
遊んでとおもちゃを持ってきて、抱っこしてと私の足にしがみつく。

トイレに立とうとすると不安な顔をして、洗面所で歯を磨いていると追いかけてくる

ちょっといたずらしては怒鳴られて、でも好奇心には勝てなくて、さらに怒られて。

「もう、いらんことせんといて！ダメって何回も言ったやろ！」

自分の都合で怒らないでおこうと思うのに、どうしても自分の事情を優先して「なんで困らせることばっかりするの？」って言ってしまう。

こんなお母さんになりたかったんじゃない。

よっちゃんにはよっちゃんの都合があり、考えがある。

寝顔をみて後悔する。
「今日もあんまりよっちゃんと遊んであげられなかったな」

でもよっちゃんは、朝起きたら第一声は絶対に「かーたん」
寝言でも「かーたん」

寝る時間になって「よっちゃん寝るよ、おいで」と言えば何をしていても絶対に私についてくる。

彼はそんなよっちゃんを見て、
「お母さんが最優先やもんな。よっちゃんお母さんのことだいすきやもんな。」って笑う。

こんな私でも、よっちゃんにとっては唯一のお母さんなんやもんな。

自信をなくすこともあるけど、よっちゃんのためなら、って思うと色んなものを簡単に手放せるし諦められる自分に「親になったんやなぁ」って驚く。

明日は今日よりもたくさんよっちゃんに笑いかけてあげたい。