カテゴリ:アニメ
タタキツクルコト 倉田光吾郎さんが造ったボトムズのアーマードトルーパー(AT)を観に行く。 ご存じない方の為に簡単にいうと、 4mの鉄製人型ロボットを一人で造った方がいて、その作品を観に行ったのだ。 ロボットはサンライズの肖像権保護の為か、撮影禁止。 フォルムは下記のものと同様。それが4mあって、重さも約4tもある。 リバイバルコレクション スコープドッグ 偶然とは恐ろしいもので、ありがたくも特設会場が自宅近く。数分の所。http://ironwork.jp/monkey_farm/karipage/motomu.html 公開は28日からだが、混雑が嫌いなので、映画だのも初日は避けるのと同様ずらして訪問。 (良いコンテンツは時節を超えられるもの。流行とは無関係なものが名作だという自論) 混雑状況をwebで調べて訪問したおかげで、ゆったり作品を見れた。 ATを見ていきなり私は、股関節を見上げるように観察。 4mのロボットなので屈むと丁度見えるのだ。 多分周りのギャラリーには奇異に映ったことは間違いないが、どうしても確認したかった事があるのだ。 今回は背部を天井の梁に固定してはあるのだが、 (そうでもなければ4tもある鉄の塊の下に潜り込んで覗いてみようなんて真似は流石に危なくてやりっこない) 「2足歩行」ロボットということは、鉄塊を上半身に乗せている、つまるところ胴よりは細い2本のつっかえ棒でバランスをとって支えなければならないのだ。 人間の場合は水や淡白などの比重のものを支えている場合の骨盤と大腿部のボールジョイント構造なわけだが、鉄塊だとそうはいかない。 しかも、金属な故に柔軟性というものはない。 だからファーストガンダムのガンプラでやってみればわかるが、 ちゃんとした正座とか、体育座りとか、あぐらをかいたりはできない。 戦いで疲弊し座り込んでいる構図の絵でインパクトを与えた「太陽の牙 ダグラム」のダグラム自身もやはり改造しなければ座れなかった。 太陽の牙ダグラム DVD-BOX そのため元々「座れるロボット」を設計思想にAT自体が大河原邦男さんにデザインされたものなのだ。 (ROBO-ONEにでているロボット達は人間以上の関節の自由度を持つものも少なくないが、 それでも動けるのはあのサイズと重量だから可能) KHR-1 HV パーフェクトセット ガンプラジオラマが流行った時「めぐりあい宇宙」のポスターの真似をするには、後に倒れているジオングはいいにしろ、首無しガンダム問題より、 "前後にしか動かないガンダムの足の股関節では、やや開脚して踏ん張って立っている構図は無理"だった為、股関節部分を改造しなければならなかった。 倉田さんのサイトで写真を見させていただいたとき。 http://monkeyfarm.cocolog-nifty.com/nandemo/b_/index.html 「? これ、股関節に横スライドする自由度あるのか?」と思ったからだ。 (降着ポーズという座った形状は、前後の自由度があれば可能で、降着した写真を見たことで、前後の自由度は確認してた) それが気になったので構造を真っ先に確認したのだ。 結果は「真新しい横軸棒を少し傾けたものが斜めに溶接されていた」 納得。つうか立てる段階で、動力フレームも入ってないんだから固定するのが当たり前。 トラックに乗せていた段階では、固めてなかったということか。 降着ポーズも見たかったが(というか出来ればその状態で乗ってみたかった!) 展示用の構図だし、当たり前すぎるが何をしようが作者の自由だ。 フレームといえば、足の隙間から見たが装甲のみで中はがらんどう。 フレームも確か造られていたはずだが、シャーシ着脱可能じゃん! http://ironwork.jp/monkey_farm/botoms/9th.html よし!ランドウォーカーの動力フレームを http://www.sakakibara-kikai.co.jp/products/other/LW.htm …って、あれ確か、エンジン250ccしかパワーないので、もう少しデカイエンジン積んでチューニングが必要。 でもローラーダッシュの為には両足に動力が必要ってオイオイ! なんか実物っていうと、ついつい構造解析とか確認しちまう。 大昔にパリダカールラリー大型車部門で優勝した日野レンジャーのトラックを、モーターショーで見たときも、砂漠と戦ったサスペンション見て写真撮ったりとかしてた(W だって、デザインやシャーシなんて、羽つけようが飛ばないんだったらそれまでだし。 この重さで自重をどうささえてるのか?とか。 数メーターの落差がある砂漠の中をトラックが走る場合、足回りはどうなのか?とかが気になるので確認できる機会があれば確認する。 それと、アニメ設定と違ってコレもないって実物見て気づいたのは、裏拳側のナックルガードの鉄板が無い。 でも、あれって物理的効用ないよね。 実際にアームパンチとか入れてもひらひらするだけだろうし、そんなのつけといても弾除けとしても貧弱すぎ。 大体、人間の手ってのは小さい骨の集まリで出来ていて、ハンマーだのメイスだのみたいにモノを殴る構造としては実は全然向いていない。 だからボクシングの時はバンテージて拳を固めるんだし、素人が何かを生半可な握りで殴ったら拳固の方が痛いだろう。 人型で格闘可能なロボットのアームパンチ用のナックルガード兼メリケンサックという素晴らしいデザインはボトムズよりも後の高橋良輔監督作品、大河原邦男メカデザインの「蒼き流星 レイズナー」のSPT達が出て来るまで待たなければならなかった。 魂SPEC 蒼き流星SPTレイズナー (間にガリアンがあるって突っ込みは無用。手で殴るメカではなかったし) とか色々考えながら眺める。 天井まで見上げる程のロボットなのだが、巨大って感じは「私は」無かった。 正直、サイトで製作経緯見れるだけで凄くワクワクしてて、 現物見た瞬間には、なんか感極まって泣いちまうんじゃないか?とまで思っていたのだが、 実際に目にしてみると「ああ。やっぱりこの感じだ」っていうような安心するような気持ちだった。 何故かというと、ダグラム最終回を見終わった後、次回新番組予告で丸い頭のタコみたいなロボットを目にした瞬間から20年に渡って、ATのイメージは頭の中で反芻されながらリアルに育まれていたようだ。イメージトレーニングというか。VR無用(W (現実と非現実の区別はつきますよ。 骨格的に異常な眼球サイズの女の子の絵とか見て違和感の方が強い人間ですから。 どっかの自分の脳みそ検査した方がいい売名行為大学教授なんかより、 遥かに現実分析能力や、論理思考力ありますので。ただマトモなだけですけど) でも、前にもBlogに書きましたが観ながら更に気になったのは、 「この子この後、どうなっちゃうんだろうなぁ」と。 山梨のガレージの中で、錆びて朽ちて行っちゃうんでしょうか? ともあれ、世界に一つのものには違いないので、美術館か博物館にっていうのは思う。 ただ、役所とか絡んだらそれはそれで五月蝿いんだろうなぁ。 バンダイミュージアムは既にガンダムがあって、それでも割とちんまりした施設らしいし。 ここは一発!ナムコバンダイ合併で、日活をUSENに売った後だから、 最近は餃子以外はパッとしない日活とのコラボエンタメ施設だったナンジャタウンを「ナントカ」しちゃって、吹き抜けのフロアの所にでも置いてもらうとかどうでしょ? 今ならコナミが売った後だから、ボトムズ絡みのタカラの株の一部でも買って発言権抑えておくとか。 (コナミは競合には売りたくなかったんだろうし) 芸術なんでしょうが、アミューズメント施設に置いてもらって、 ”とにかく乗りたい!”んですよ。えーそーです。 ぶっちゃけ、芸術でメシを食うのはなかなか難しいですが、 アミューズメントは多くの人が喜んでくれる事が収入になるわけですし。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年06月13日 22時25分10秒
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