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2004/05/07(金)08:37

治療成績評価指標、病院選びの参考

健康増進法が施行されて1年経過しました。 受動喫煙防止については、ゆっくりで歯がゆいながら対策が進んでいるようです。 がん、心臓病、脳卒中などの成人病=生活習慣病で亡くなる人数は、交通事故の100倍近くです。 これだけリスクが高いのに、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などの危険因子を放置している健康に無頓着な人がめだちます。 健康増進法第二条に違反していることになります。 健康増進法第二条 国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。 そんな人でも、高いコストの生命保険、自動車保険に入っているのに、どうしてご自身の健康に無頓着なのか聞いたことがありますが、健康維持・増進に対するよい知識を知らないからでした。 病院は保険医療の範囲内で、病気の人を病気ではない程度、現状より悪くしない程度にするところで、健康にしてくれるところではないようですが、最後の砦です。 その病院を選ぶめやすになる臨床評価指標が発表されました。 ドンドン情報公開されることを強く望みたいと思います。 ********************************************************************* 治療成績評価を指標に 全国160病院比較 独立行政法人国立病院機構(東京都目黒区)は、がんや循環器病など20分野で、治療成績を評価する「臨床評価指標」を定めた。今年度から分野ごとに全国160の国立病院の比較を始め、格差が判明すれば縮小を図る。成績がほとんど比較されてこなかった精神病やアレルギー疾患にも対象を広げている。幅広い医療分野で評価の公的な指標が作られるのは初めて。治療成績の公開については「比較できる指標をどう作るかが難しい」と難色を示す医療関係者も多いが、同機構が率先して指標を作ったことで、公開を求める患者側の声が高まりそうだ。 国立病院の運営については従来、財政面からのチェックが中心で、治療成績の評価はしていない。今年4月の国立病院の独立行政法人化にあたり、評価方法が課題として指摘されていた。 評価対象は、がんや循環器病、結核などの呼吸器疾患、精神疾患など国が「政策医療」として診療体制整備や研究推進を図ることを定めている19分野と、高度先進医療などの「高度総合医療」の計20分野。02年から、各分野の国立病院の専門医らが指標を検討し、昨年度に評価の試行をした。 その結果、がんは胃がんや大腸がんの切除手術後の5年生存率、乳がんの乳房温存手術率がどれだけ高いかなどを見る24項目を選んだ。循環器病では急性心筋こうそく患者の死亡率、脳こうそく・脳内出血の重症度別死亡率など10項目。また、精神疾患は平均在院日数や転倒・転落件数など16項目、免疫異常(アレルギー・リウマチ疾患)は気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎の重症度改善率など11項目を指標に決めた。 今後は毎年、分野ごとにデータを集計し、各病院の治療成績を比較する。病院側は指標を活用し、病院の5年計画に「急性心筋こうそく患者の死亡率を○ポイント減少させる」など具体的な目標を明記する。 この指標で集めた成績を公開するかは決まっていないが、同機構は「今後の検討課題だ。まずは指標を実際に使い、より厳密に比較ができる指標へと改善していくことを目指したい」と説明している。 ◇病院選びの参考に 10項目程度で病院の実力が評価できる指標を――。独立行政法人国立病院機構が決めた「臨床評価指標」は、そんな狙いで作られた。病院の成績比較を促すだけでなく、患者の病院選びにも参考になりそうだ。 患者の関心が高いがんでは、がんの種類によってそれぞれ特定のステージ(病期)の患者の生存率を指標に選んだ。中心となった笹子三津留・国立がんセンター中央病院外科部長は「病院の実力が反映されやすいステージにした」と説明する。例えば胃がん治療では、切除(手術)を受けた患者のうち比較的進んだ病期である「ステージ3」の人の生存率が高ければ、他のステージの患者の治療成績もおおむね良好とみられるという。 小児医療や周産期医療の成育医療分野について国立成育医療センターの名取道也・周産期診療部長は「どの程度の数字ならいい成績と言えるか、これから定まっていく指標もある」と話す。例えば小児の「急性虫垂炎の誤診率」。虫垂炎との診断で手術した患者のうち実はそうではなかった患者の割合で、基本的には低い方がいい。しかし、あまりに低いと、手術すべきケースを見逃している可能性もあるという。 主な分野の主な指標は次の通り。 【がん】 ▽胃がん治療関連死亡(手術や副作用による死亡)率▽胃がん切除患者(ステージ3)の5年生存率▽乳がんの乳房温存手術率▽乳がん治療関連死亡率▽乳がん切除患者(ステージ2)の10年生存率▽大腸がん治療関連死亡率▽大腸がん切除患者(ステージ3)の5年生存率▽子宮がん手術治療関連死亡率▽子宮頸(けい)がん患者(ステージ3)の5年生存率▽肺がん治療関連死亡率▽肺がん切除患者(ステージ2)の5年生存率▽肝細胞がん治療関連死亡率▽肝細胞がん切除患者(ステージ2)の5年生存率 【循環器病】 ▽破裂脳動脈りゅうの重症度別死亡率▽脳こうそく及び脳内出血(発症7日以内)の年齢別、重症度別死亡率▽退院時主病名が心不全である死亡率▽急性心筋こうそくの年齢別、重症度別の死亡率等▽心臓血管外科手術死亡率 【成育医療】 ▽急性虫垂炎(15歳未満)の誤診率▽NICU(新生児集中治療室)入院患者のMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)感染による発病率▽低出生体重児(2500グラム未満)の死亡率▽摂食障害で入院治療開始6カ月後の体重が、開始時より5%以上増加した率▽不登校で外来・入院治療開始後、1年以内に週1回以上登校可能になった率 (出典:毎日新聞)

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