カテゴリ:コミック 「神の雫」
クリスはみやびに、「第九の使徒」勝負に勝ったら、結婚前提としたビジネスパートナーとしてアメリカへ迎え入れる賭を申し出る。 シエナマラソン当日、スタート地点には車いすに乗ったアントニオを伴う雫の姿があった。 第九の使徒編 第14話 予定通り、クリスの選んだ「第九の使徒候補」を試飲したみやびの口からは絶賛のお言葉。(苦笑 で、なりゆきクリスが結婚を申し込むのも、想定範囲内でしょう。 ただ、面白くなってきたのは、クリスの「使徒候補」を絶賛しつつ、雫と遠峰は豊多香の記述により相応しい「使徒候補」を持ってくると断言するみやびの存在。 大前提として以前から述べているとおり、「第九の使徒」勝負で、クリスが単独で勝つことはありません。 彼が勝つと、残り4勝負を待たずして、豊多香の遺産すべてがクリスのモノとなってしまい、物語の継続が難しくなってしまうからです。 もちろん、今回描かれたクリスの心の動きが伏線となり、自ら勝負の継続を申し出るなんていう裏技はありますが・・・ 雫は、それで納得するとは思えませんし、増して、プライドの塊・遠峰は絶対にそんな申し出は受け入れないでしょう。 となると、クリスの選んだワイン以外に、そっくり且つ、もっと豊多香の記述に相応しいワインが存在していることになります。 つまり、同じブランドで、2つのラインアップをもつ銘柄の可能性が高い訳です。 以前、雫達の会話の中に、リゼルヴァに拘った台詞がありました。 #284 「泣き笑いの化粧の奥に隠した、ある道化師の熱誠」の回ですね。 コル・ドルチャのブルネッロでクリスがリゼルヴァを、雫と本間がその下位にあたるワインを飲んだお話しです。 そこで、雫は、リゼルヴァに対して否定的な意見を述べています。 そのお話が、今回に繋がり、さらに結末への伏線であれば・・・ 面白い。 久々に「神の雫」で、複数回に渡る伏線が張られたことになります。(爆 そこから予想される「第九の使徒」勝負の結末は、みなさんもう想像できますよね。 銘柄は解りませんが、クリスはリゼルヴァを、雫と遠峰はノーマルバージョンを持ち込み、「神の雫」定番の上位ランクワインが否定されるパターンです。 これだと、今後の勝負にクリスが参戦しつづける伏線(みやびへのプロポーズ)も活きますし、展開も面白いです。 不満を言えば、みやびが雫と遠峰ならもっと相応しいワインを選ぶという思考の根拠が、感情面からのみ来ていることが不満です。 今まで、使徒勝負の場に何度も立ち会ってきたみやびだけに、もっと具体的な(その内容を明かす必要は無い)根拠を持って、雫達の勝利を確信して欲しかった。 それがあれば、今回の私の推測もより確固たるモノになったと思うのです。 うん、久々に想像力をかき立てられる、展開。 最低減、これくらいはやってもらわないと・・・ ね。(笑 さあ、みなさん。 「第九の使徒」はブルネッロ・ディ・モンタルチーノで、リゼルヴァをラインアップに持つ銘柄ですよ。 現時点で思い浮かぶ銘柄はありませんが、私も、マジ探してみます。(笑 雫の方は、何があったか解らないけど、アントニオをマラソンに参加させることに成功! こういう展開、見せ方は賛成です。 長々と順を追って説明されるより、回想で簡潔に、後で明かされる。 これまた、欲を言えば、今現在最も元気な日本人映画監督である、中村義洋監督や堤幸彦監督のような、見る側の意表を突く、突き放されるようなカット割りを望みたい所です。 現状は、まだ甘い。(笑 シエナマラソンの場面に変わったところから、雫の登場までが説明的過ぎます。 読者を良い意味で、もてあそんで欲しい。 恐らく、作者や編集担当が思うより、読者は大人で、そいうったストーリー展開に慣れているのです。 次回は #290 「過去の火を曳航し、兵たちが疾る夢の址」 今週登場したワインはありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月03日 10時49分45秒
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