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カテゴリ:スピリチュアル
私が書き下ろしたスピリチュアル昔話です。(笑)
以前にサイトにやってきた方と議論をしたことをヒントに1999年に書き下ろしたものです。 好評をいただいた飛鳥さんの直感イメージでうけた【イエス、5000人にパンを分ける】のようにはいきませんが、読んでいただけたら幸いです。 【まんじゅうと包丁】1 昔、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでおりました。 ある日、おばあさんが、都で美味しいと評判のおまんじゅうを買ってきました。 「今夜は、おじいさんと美味しいおまんじゅうを食べようかのう。」 仕事を終えたおばあさんが見るとこたつの上に上げて置いたはずのおまんじゅうがありません。 「おや、どうしたのだろう?」 あたりをさがしてみましたが、どうにも見つかりません。 「どうやら、どこかへ行ってしまったようじゃのう。ねずみが持って行ったのかのう?いずれにしろ一番必要な所へ行ったに違いないわい。」 すると、そこへ寺男の新兵衛がやって来ました。 新兵衛はお寺の和尚さんに教わったので、いろいろなことを知っているのでした。 「俺はまんじゅうを盗んだ奴を見たぞ。若い男だった。奴は悪人だ。奴の心の中には悪が在るはずだ。奴を捕まえて懲らしめなくてはいけない」 「おやおや、そう言えば、あたしが以前その子に 『お腹が空いたら、いつでもうちに来て好きなものを食べていっていいよ』 と言ったんじゃった。 だから、その子は盗んだんじゃない、あたしがあげたんじゃよ。 すっかり忘れておったわ。やっぱり年じゃのう。ほほほっ」 「そんなはずはない。奴はこの村のもんじゃない。旅の者だ。 前に、ばあさまが会っているはずはない」 「おや、そうかのう。勘違いじゃったか。 しかし、あたしが『盗られておらん』と言っておるのじゃから、その子は盗っておらんことになるじゃろ?」 「いや、ばあさまが『盗られておらん』と言ったって、奴が盗ったのは事実だ。 ばあさまが奴を許しても、奴の心の中には悪が在るんじゃ。 それを切り離してやるのが善というもんじゃ。」 「そうかのう?ことさら悪を作って、恨むことも憎むこともなかろうにのう。 まあ、今日の所は、このばばあに免じて許してやっておくれよ。」 「うーん、しょうがない。盗られたばあさまがそこまで言うのなら、今日の所は許してやる。」 「そうかい、そうかい。ありがとうよ。あー、有り難い有り難い。」 <続く> ■今回のブログはいかがでした?(^-^) 『まあ、いいんじゃない(^^)』と思われたら、 ランキングボタン↓を押してね(^^)♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 3, 2006 11:28:45 AM
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