一昔前、「脳内メーカー」という
診断がはやりましたよね。
名前を打つと(でしたっけ)、
その人の脳内を占めている単語が、
脳の図と一緒に提示される、というものでした、
たしか。
なぜ名前を打つだけでわかるのか、が謎でしたが。
占いと同じように、ありそうなものを羅列することで、
「あってるあってる」「あるある」、を狙ったものでしょうか。
それにヒントを得て、わたしはカウンセリングや親の会などで、
「脳内イメージ」、というものを書いてもらうことがあります。
横向きの人のシルエットが書いてあるという、シンプルな絵を配り、
「いま、頭の中で考えているもの、脳を占めているもの、
日頃、よく考えているもの、などを書いてくださいね」
という簡単な教示とともに、書いてもらっています。
書き方は自由です。
絵でも、字でも、文章でも。
縦でも、横でも。
枠で囲っても、羅列をしても。
色を塗っても、枠外にいろいろ書いても。
その自由さが、いいんですよね。
枠にとらわれないって、素敵。
教示を少なくすること、あいまいに指示することで、
「投影法」的効果も期待します。
その人の自主性に、ある程度ませることにより、
表現の促進を狙います。
また、こういったワークや描画法の良さは、
書いたものを、一緒に確認できることにあります。
カウンセリングや適応サポートの根幹は、
自己理解を促し、自己洞察を促進させ、
自己決定や、自主的な行動変容をサポートすることにあります。
自身が表出したものを確認できるワークは、
それら高めるうってつけの作業だといえます。
改めて、自分の脳内を知るこの作業は、
自分に意識を向けた、貴重な時間となるようです。