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田舎暮らしカウンセラーのひとりごと 〜日常のなかの心理学〜

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2022年08月29日
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テーマ:心理学(1005)
カテゴリ:認知 心理学

赤ちゃんが、音(おん)の判別ができるかどうかの研究に、
馴化のテストを行うことがあります。


たとえば、「は-ha-」と「ぱ-pa-」が区別できるかを調べたい場合、
「は は は は 」とまず同じ音を繰り返し聞かせます。


赤ちゃんは、さいしょはなにごとかと思いますが、
繰り返されるうちに、反応しなくなります。(馴化)


そしてある段階で、「は」を「ぱ」に変えて、
新規な音に赤ちゃんが反応すれば、判別できている、
しなければ、でてないという判断になるわけです。


このように、人間には、音などの周囲からの刺激に対し、
ある程度、慣れてくることで馴化するという特徴があります。


見慣れた、聞きなれた、というやつですね。


普段は、大きく意識することのない馴化ですが、
わたしには、それを大きく意識したこんな経験があります。


田舎で育ち、大学や主人の転勤で比較的都会で暮らしていたこともありますが、
人生の大部分を田舎、ど田舎で暮らしてきました。


とくに、現在の田舎暮らしを始めて20年。


毎日、鳥の音、虫の声、雨の音、
風の音を聞きながら、暮らしてきました。


そのわたしが、数年前、
大都会で暮らしたことがあります。


その前から、その大都市の教育機関に勤めており、
週に数日通勤していましたが、

息子が大学生となり、娘が私立高校に進学した機会に、
そこにマンションを借り、平日はそこで暮らすことになったのです。

単身赴任の一種ですね。
(単身、ではありませんが)

そのマンションは、交差点の目の前にあり、
日中、夜間に限らず、信号機が「ピッポ、ピッポ」「ピー、ピー」と
鳴っているような場所でした。


そこで暮らし始め、はじめはその音が気になっていたのですが、
どうやら、そのうち気にならなくなったようです。


田舎に残した家族が泊まりに来た際、
「信号の音気になるね」といったことで、わたしはそれに気が付きました。

あれ、いつのまにか、まったく気にならなくなっている!


なんなら鳴っていることも、注意して聞かなきゃ気が付かない。


音に対して一切、鈍化しているのか?


でも、時々通る救急車、パトカー、
暴走族の音なんかには、すぐに反応します


新規な音なら反応する、ということは、
信号機の音に対しては、間違いなく馴化しているということですね。


このエピソードは、認知心理学の授業の際など、
学生に話すことがあります。

このように、日常のエピソードを交えることは、
学生が自分に関係しているという認知を促し、
心理学に興味や関心を持たせることにつながります。


みなさんも、日常でこのようなエピソードがないか、
気にして見てくださいね。






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Last updated  2022年08月29日 15時50分07秒
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