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闘魂日記-苦悩の日々-

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清春1919

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2006/10/04
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カテゴリ:高校野球
本日の国体決勝は早稲田実業が駒大苫小牧に1-0で勝利し優勝を決めた。
先発は早稲田がいつもの斎藤起用に対し、駒大苫小牧も田中を持ってきた。勝ちにこだわらなければ岡田先発でよいと思うが、公式戦最後ということもあり田中で勝ちに行ったのであろう。
結果は夏に引き続き斎藤を攻略できずに惜敗してしまった。夏の甲子園でもそうだが、万全の状態で田中が先発した場合なら駒大苫小牧が優位と予想していたが、早稲田の斎藤の壁は思ったより高そうである。

今日の決勝は異例のTV中継があった。家を出てから知ったので、昼休みに慌ててビデオを予約しに帰宅した。今日の夜にでも観ようと思う。

さて、甲子園の決勝での対決であるが、1試合目のスコアは以下のとおりである。

駒大苫小牧 000 000 010 000 000 | 1
早稲田実業 000 000 010 000 000 | 1

田中と斎藤の両者譲らない投げあいで、引き分け再試合という名勝負が生まれたわけだが、私なりのポイントを書こうと思う。

まず、駒大苫小牧が先攻になったことである。

駒大苫小牧は試合前のじゃんけんに勝つと必ず後攻を選択する。今大会も決勝以外はすべて後攻であった。先攻・後攻の選択は監督のスタイルで決めるのであろう。どちらが有利かはわからないし、チームのスタイルによって変わると思うが、高校野球の場合はほとんどが先攻を選択するそうである。先攻を取る意味は、先取点を挙げるチームが試合を有利に進めることができ、また先取点を挙げたチームの勝率がかなり良いからである。
以上のことより、駒大苫小牧はほとんどの試合を後攻で戦っていた。
決勝戦は試合前のじゃんけんに負けたため先攻になった。早稲田の和泉監督が後攻派だったのか、それとも駒大苫小牧のいつものスタイルを崩すためだったのかは不明であるが、おそらく後攻派であったと予想する。他の後攻派チームとしては、大阪桐蔭や中村監督時代のPL学園が有名である。
とにかく、駒大苫小牧が先攻になったのを知り多少の不安感があった。

次に先発投手に2年生の菊地を起用したことである。

駒大苫小牧は過去2連覇を達成し、今年が3連覇をかけた歴史的な大一番であった。最初に優勝した時は、岩田、鈴木の両左腕に一度だけ松橋を先発起用させるなど、複数の投手を駆使して戦った。2度目は松橋、田中を順番に先発させ、吉岡をリリーフとする3人の継投で勝利した。いずれも甲子園を勝ち抜くには複数投手をうまく起用することが大事であるという見本の戦い方であった。

今大会が始まる前は、田中が一人能力が飛びぬけているため、どのような形で起用するのかを注目していた。北海道大会は格下との対戦が多いので、岡田先発を多用し、北照などの大事な試合のみ田中先発で行くと予想していた。しかし蓋を開けるとすべての試合を田中先発でほとんどを完投。岡田がリリーフしたのは室蘭支部予選の1イニングのみであった。この起用法を見て甲子園も田中一人で戦う意思表示だと思っていたが、甲子園の2戦目でいきなり岡田先発を知り愕然とした。甲子園レベルではまったく通用しない岡田、さらに菊地もリリーフとして起用し青森山田に1-7とリードされる苦しい展開。当初青森山田は駒大苫小牧に比べるとかなり戦力が劣ると思っていただけに、序盤の劣勢は見ていてがっかりした。当然香田監督の采配ミスであり、そのまま負けていれば非難集中であったはずだが、駒大苫小牧の怒涛の追い上げで逆転勝利をしたため、香田監督命拾いしたのである。青森山田の野田投手はそこそこ良い投手であったので通常大逆転負けは考えられないのであるが、駒大苫小牧の神がかり的な雰囲気には驚いてしまったが。

そのような流れで決勝も田中温存策にでたのは、正直「またやってしまったな」と感じてしまった。相手の斎藤投手が好投手なのは誰もが認めるところであり、1点を争う展開は当然予想できる。
結果的には菊地が無失点で田中にスイッチしたが、菊地が何失点かして敗退した場合にはこれまた非難の嵐であったろう。そういう意味では香田監督は多少の勝負運を持っていると言えるが。

さて、試合は8回に三木のソロホームランで先制するも、直後に早稲田の4番後藤のセンター大飛球犠牲フライで追いつかれる。斎藤は非常に頭の良い投手で、ランナーが出るまではある程度抜いた投球をし、ランナーが出た勝負どころでは力のこもった投球をして抑えることができる。駒大苫小牧の再試合を含めた決勝での得点がすべてホームランなのはそのためであろう。

試合は両者譲らず延長に突入する。
駒大苫小牧は1~3番は期待できたが、4番以降はまったく斎藤を打つことができなかったのが残念である。

11回表に駒大苫小牧が最大のチャンスを迎える。1死満塁で7番岡川である。
岡川は当初1番レフトであったが、1、2戦の調子が悪く打順を下げられ決勝では先発からはずされる。岡川の代わりに出場した渡辺と伝令マン西田も活躍できず、今大会レフトに泣かされたのは痛かった。早稲田の8回の1点も、レフトのエラーが絡んでいるのがさらに痛々しい。
1死満塁の最大のチャンスに香田監督はスクイズを選択した。この選択がこの試合最大のポイントだったと私は考える。

過去の話に戻るが、駒大苫小牧は2003年に出場した時倉敷工業に8-0から雨天ノーゲームで再試合で敗退したのは有名であるが、その再試合も香田監督の采配ミスがかなり絡んでいる。そしてスクイズも失敗したはずだ。(たしか・・)
翌年に甲子園初Vを果たすが、初戦の佐世保実業、2戦目の日大三戦でいずれもスクイズ失敗をしている。あまりにもスクイズの成功率が低いため、それからの試合はランナーが3塁にいてもすべて強攻策に変えた。その積極策が流れを呼び寄せ2連覇を達成した一因となったといってもよいであろう。

そのような経緯があり、不調の岡川に打たせると思った。しかし、禁断のスクイズを選択し結果は空振りという最悪なパターンに終わってしまった。さらにその後岡川が斎藤から2安打を放ったのは、完全に駒大苫小牧に運が見放されたことを表したといってよいであろう。

その後回が進むにつれ両チームとも点が入る感じがせず、引き分け再試合となる。
私の長いお盆休みの最後の日であり、試合後に帰省先から勤務地に移動中、ずっと斎藤の攻略方法を考えていたのである。








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Last updated  2006/10/04 08:55:01 PM
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