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どうも寝不足である。何しろ深夜の日本×バーレーン戦をフルで観てしまったもので…。
留学生が集まる五道口の外れにあるバーの大型スクリーンにて観戦。 勝利の瞬間、知人たちとハイタッチをして喜び合う。 異国に在って、自国を応援する。自分の中の“所属意識”をまた感じた。 サッカー観戦に流れ着く前に、一つの段階があった。 知人のKさんが、彼の友人にマナー研修のようなことをしている女性がいるので 顔合わせのつもりで食事会をしようというステップがあったのだ。 その他の顔ぶれは、現地の人材派遣会社勤務と、映像関係の仕事をしている 二人の日本人女性。場所は、中関村の「味とく」という日本料理店である。 ああして話をしているうちに自分の中で少し整理されたことがある。 なぜまた中国で日本語の会話能力が必要なのかという点。 ともかく日本人はアピールが下手だ。それは個人にしろ、企業にしろ、政府にしろ。 日本の外務省が、現在中国に向けて、 日本への理解を深めるソフト制作を計画中との話だけれど、的外れな気がしてならない。 どうやら日本人の精神の歴史、例えば、神社とは何?みたいなことから話が始まるらしい。 …いや、そうじゃないだろ?外務省は一体この国の誰を対象に、感化するつもりなんだろう? これじゃあ知識階級の多少日本に興味のある数百万人が見てくれればいいところだ。 この国の人口は13億。海外を見たことはおろか、教育が満足といえない人がほとんど。 それを相手に日本という外国を神社からイメージさせるなんて無理だ。 アピールとは、そもそも相手の心をつかむ何かがないといけないはず。 一方的に、理解してくれ~!と叫んで押し付けていっても振り返りもされないことに、 未だに日本人は気がついていないんじゃないかという気がする。 政府はODAを使って、アフリカの援助国にアニメ映画や番組を提供する方針だが、 これと同じようなこと、例えばドラマを、なぜ中国に提供できなかったのか? という気がしていた。動く日本人、話す日本人、魅力的な日本人の姿を見せることで、 湖南省の山奥の王さんだって、おぼろげながらも日本の横顔を知ることができるのに。 こっちのほうが神社の何百倍もとっつきやすい。 海外にいる日本人は国内に暮らすより、 自分の意思をよりはっきりと、伝わりやすく話すアピール力が必要になる。 そしてその中には、多少なりともエンターテイメント性がなければ着いてこない。 それには話力、ただ現地語ができるというより、日本語でいかに魅力的に話すかという 自己の母語能力の向上がなければ実現できないことだ。 いつまでも紙に書かれた文字だけ読んで伝えているいるだけでは実現しづらい。 ふと、未だ拭い去れないバブルの時期の幻想的な「国際化」と、その後訪れた「グローバル化」の 似て非なる意識の狭間で、未だ右往左往している姿を想像してしまった。 それにしても。「味とく」、なかなかいいです。値段も驚くほどリーズナブル。 が、しかし、金曜の夜なのに我々以外客がいないとはもったいなすぎるっ。 あるとき突然跡形もなくなって、生絞りグレープフルーツチューハイが飲めなくなったら 悲しいじゃないの?お子ちゃまにはご遠慮いただきたい雰囲気だけれど、 このまま北京にあり続けてほしい稀少な空間。大人のみなさま、保護にご協力を(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.06.12 23:43:28
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