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テーマ:おすすめ映画(4061)
カテゴリ:生活
この映画は「 日本のヘレンケラー 」 と言われた斉藤百合さんの薫陶を受けた、 粟津キヨさんの少女時代の物語です。 原作:市川信夫 「ふみ子の海-ある盲少女の青春」 詳しくは、オフィシャルサイトをご覧ください。
★ 感想 いい映画ですよ! ――― と言ってしまえばそれまでですが、うーん、、、何と言うか。。。 昭和の初め、目が見えない、というハンディを背負った少女が、貧しさの中で生きていく、 というだけでも、十分に泣ける内容ですが、更に、同僚や母親の死が重なります。
でもこの映画は、そんな 「 お涙ちょうだい 」 だけでなく、そんな状況下で、 主人公の少女が風潮に流されることなく、周囲の人々に守られながら、 明るくひたむきに生きて、点字を習い、盲学校で教鞭をとるまでにいたる、 という、某国営放送か、文科省が喜びそうな内容。 (後半部分は映画化されていませんが)
この映画に出てくる人たち、みんなそれぞれいいのですが、 中でも一番惹かれたのが、按摩の師匠役の高橋恵子。 ( この映画で第62回毎日映画コンクール・女優助演賞を受けています。) 私ぐらいの年代の人には、関根恵子、の方が印象強いかも。 あの、「 幼な妻 」の恵子さんが、ドスの効いた声で盲目の女性の生き様を見せつけます。 そんな師匠の最後の一言が、この人となり、そして当時の、ハンディを持った女性の 生き方すべてを表しているようです。
この役どころ、伝説のアフリカ系アメリカ人海軍ダイバー、カール・ブラシアの 半生を描いた映画 「 ザ・ダイバー 」 ( 2000 ) の教官役:ロバート・デ・ニーロに イメージがダブります。
全体としては、最初の方は叙情的なのに、だんだん記録映画風になっていくように感じます。 もう少し時間を長くして ( 実際は1時間45分 )、もっと細やかな感情の起伏を 追ってもいいのでは、という気がしないでもありません。
とにかく、見ておいて損のない映画です。
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