西紅柿 吵 冗談

送迎車から三々五々降りてきた人たちが、いつもの部屋に集まると

早速お互いのファッション･チェックが始まります。

原色が好きな、大柄な Ｏ さんの上着は、緑の地に大きな花模様。

みんなから、「 Ｏ さんはこういう、はっきりしたのがお似合いね 」

と言われて、上機嫌です。

（ 本人は気に入っているみたいだけど、センスがいいとはいえないかも ）

いつもは着るものに無頓着な Ｍ さんが、珍しくおしゃれなワンピースを

着てきたかと思ったら、娘さんのお見立てとか。

普段とは違う Ｍ さんに、みんなひとしきり社交辞令を述べます。

（ 間違っても、服だけ浮いてます、とは言えません ）

昼食をはさみ、午後は軽作業をしたりして、ゆったりとした時間が流れる中

部屋の片隅で盛り上がっているグループがあります。

その中心は Ｈ さん。

今日着てきた流行のチェニックが、バストの下にギャザーがよったデザインなので

胸がふくよかに見えます。

みんなが Ｈ さんのスタイルのよさを褒めていると、Ｏ さんが

 「 ちょっと触らせて！」

と服の上から胸を押さえたら、中身がないので、

せっかくのふくらみがペシャンコに。

Ｏ さんは意気揚々と、「 私のは本物よ！」 と言ってその場で

上着の裾をめくり上げて見せるのです。

（ こんな歳になれば、胸なんて用がないと思うけど・・・ ）

以上、お義母さん （ ８４歳 ） のデイサービス・レポートでした。

いくつになっても、女心は同じみたいです。。。

※　（　） 内は、お義母さんのご感想です。