誉めて伸びる子、お尻たたいて伸ばす子、ほっといても勝手に伸びる子と、
子供にもいろいろタイプがあるようですが
まんごりんは誉められると「裏がある？」と、それはそれは慎重な子供でした。
世間にはとてつもなくすごい人がたくさんいる！！ そう聞かされて育ったもので
多少誉められたところで
「うっそ～ん」「え、この程度で？」「まだまだ上がいるんでしょ？」
なんて、思ったものです。
謙虚な姿勢。とでも申しましょうか。。。 くっくっく（肩がふるえている）
それがですねぇ・・・今の職場に行き始めて（途中ブランクもあるんですが）
だんだん誉められることに慣れてきた。少々つけ上がり気味の危険な状態です。
「夢」 という名の 欲望 を切り売りする職場なのですが、
この職場、まんごりんの次に年上なのが母親と同い年のおば様
（しかも、まんごりん最年少）
そして、まんごりんの おばあちゃん と同い年（７４歳）の
「元・べっぴんさん」もばりばり現役で。
７０代４人、６０代８人、５０代５人・・・そしてまんごりん。
こんなチーム編成で働いておりますので、それはそれは孫や娘のように
可愛がられて幸せな職場なのです。
そして、ここは、昭和で時が止まったままの職場なのです。
昭和の初めから値段も変わらず、いまどき消費税も取らず、
たんたんと、１枚１００円・２００円・３００円の 欲望 を売り続けている。
変わる必要もなければ、新しい時代の波に乗る必要も無いわけなのです。
デフレもインフレも知ったこっちゃありません！な業界で。
ミレニアムを迎えて西暦が２０００年代になろうとも、時代が平成に変わろうとも、
人間の、「あわよくば・・・」という、欲は変わらないのです。
そして今日も、 「夢」 という名の 欲 を売り続ける。
余談はさておき、「つけ上がる」。
なんせ、この年齢構成ですから、まんごりん、仕事の合間にケータイで
ぴこぴこデコメを送ってる姿を見られたときには、それはもうすごい騒ぎになりまして。
６０代チーム「この子、ケータイ持ってるやん！ いやぁ～やっぱり若い子やなぁ～」
７０代チーム「ケータイな、うちの息子も、母さんそろそろケータイ持てやって言うで」
（そ・それは、意味が違うんじゃ・・・）
５０代チーム「ケータイ持ってることは持ってるけどな、字が読めへんやん」
（とっととメガネ作ってくださいませ）
たかだか３年前のことですぜ。
こんなこと、日常ちゃめしごと。 （ええ、最初は、バカにされてる？と思いましたさ）
世は遠隔操作で録画予約も出来ちゃう時代だというのに、
Ｂ２の鉛筆で帳簿書いてましたのよ！！
中世にタイムスリップしたのかと思いましたわ。
どこかひとつでも数字を間違えると、消しゴムで消して書き直し。。。
おまけに縦横ぜーんぶ計算違ってくるから、書き直し。。。
そんなアナログ、やってられるか！と、翌日モバＰ（←モバイルＰＣ）持って
エクセルで帳簿作りましたの。
６０代チーム「へぇ～ これがノートパソコンかいな～ 持ち歩けるねんな～」
（出来ることなら持ち歩きたくはないですわ、ケータイで充分なんですもの）
５０代チーム「うちの娘も最近やりだしたんよ～ でも、教えてくれへんねん」
（あら、うちの母でもＰＣ使いますわよ）
７０代チーム「へぇ～ モバペーっていうん、これ。」 ・・・
モバペーって！！ ぺー じゃなくて、ぴー ですわ！！
お勤めしてる方も、専業主婦の方も、それなりに時代の波に乗ってれば
パソコンで、ホムペを見たりメールしたりぐらいはするんでしょうね。
世間知らずな我が母だって、海外のネットカフェから所在を知らせて来る
ぐらいのことはいたします。
それが、あの職場は、とにかく若い世代が居つかない。
７０代チームなんて、自分たちが３０代のころから「そこ」にいますしね。
若い世代が入って来ない。つまり、時が止まってるわけです。
自分たちだけが淡々と年を重ねてゆく。。。
まるで、「編入生を認めない中高一貫教育」みたいなものとでも申しましょうか。
決して悪いことではないのですが、たまに新人が入ってくると物珍しい。
物珍しい上に、自分たちの見慣れないものを使いこなしている。
（決して、こなしている ほどの腕前ではございません）
いまだに、 「カルチャーショックやわぁ～」 なんて言ってるぐらいですから
（言わんやろ、さすがにそれは。）
そんなところへ、まんごりんがのこのこと入っていったわけですから
ケータイもモバＰも、それはそれは「カルチャーショック」だったわけですね。
（今なら、わかります。いいえ、わかって差し上げられます）
「賢いわー」 「えらいわー」 「立派やわー」 そんな風に誉められることに
だんだん慣れてきてしまいましたの。
まんごりんが入る前は、５０代のＦ様が「職場の最先端」という位置づけでしたの。
「計算はそろばんで」の職場に、初めて電卓持って行った人。だそうです。
（たった４年前ね）
転ばないようにベタ靴で通勤するおばさま方の中で、
初めて３センチヒールを履いて来たおしゃれな人。だったそうです。
（３センチかよ！）
帳簿書きに使っている鉛筆を、カッターで削るのが当たり前だった職場に
「ぐるぐるぐる」と手動の鉛筆削りを持って行った人。だそうです。
（せめてシャーペンにしようよ・・・ くどいけど たった４年前です）
「職場の最先端」のご本人から、延々と「最先端自慢」を聞かされたこと、
いまでもはっきり覚えてますわ。
（かれこれ３年近く前でしょうか。まんごりん遠い目）
そこへケータイでぴこぴこ為替やったり、株やったり。
そんなまんごりんが無防備のまま入っていったのですから、
職場には「新人類現る！！」旋風が巻き起こりまして。
（新人類って、いつの時代やの。。。しかもうちら新人類をおばさん扱いしてた世代やで）
おばさま方にしてみれば今まで 「最先端」 だと信じて疑わなかったＦさまが、
自分たちと大して変わらない。
「だってあの子は、電子機器を使いこなすんですもの」
（電子機器って、モバＰのことですか？）
Ｆさまのプライドは、ずたぼろですわ。
お察し申し上げます。。。
そんなある日のこと。
「ジャンボを１２８枚おくれ。連７：バラ３の割り合いで。いくら？」
（注）ジャンボ＝ジャンボ宝くじ。１枚３００円なり。
そんなお客様のご要望に、
「お客様、７：３ですと、割り切れませんので、連番を９０枚とバラ３８枚で
よろしいでしょうか？ お会計は３８４００円いただきます。」
これを暗算で言えてしまったものだから、
自称「電卓を使いこなす女」のＦさまは、目を三角に吊り上げて
「ちょっと！計算合わんかったら帰られへんのよ！１円でも足りんかったらどうするの！」
Ｆさまのライバル心、めらめらと燃え上がる。
（なんで、娘より年下の私に張り合うん・・・）
けーさん、合ってるはずですけど。
はぁ～～～ 疲れる。
そこへ天使のささやき。 ７０代組みの組長が「どれどれ？」とそろばん持ってくる。
パチパチパチ。 そろばんはじいて 「あってるで。」 鶴の一声（？）
まんごりん、 「頭の中もコンピュータ」 の名を欲しいままに。
（昇格なのか？）
あのね、小学生でも習う計算ですけど・・・
はあ～～～ こりゃこりゃ。
（意味不明の疲労）
誉められるとつけ上がる。 この職場では素直につけ上がっておくのが良いらしい。
いちいち、「こんなことで誉められるの？」「おだてても何も出ないよ」と
裏を読んでいてはキリが無い。
素直にニコッと微笑んで、味方につけてしまった方がラク。
いまも、職場でモバＰに向かっているまんごりん。
ＩＥの文字のサイズを 「最小」 にしておけば、こんなサイトもあんなサイトも
見放題、書き放題。 だって、誰も読めないのだから・・・
（だから、早くメガネ買ってくださいってば！！）
今日は、 「明日は花祭りですね」 って言って 誉められた。
「まあ、この子は 若いのに花祭りも知ってるよ！ えらいえらい。」
えらいのか。。。
そして今日もつけ上がる。。。
まんごりん、ぜったい転職できませんわ。 ここでは「最先端」でも
よそでは「基本レベル」なんですもの。。。
まぁ、「退屈しない職場」ではありますわね。 週２回のバイトですし。
