まんごりんの　だらりん日記

 

“あたし、１回でいいから観に行きたいわぁ～”

と、いつものように唐突にその会話は始まりました。

あたしの上司であり先輩である　イノちゃん　の

会話の切り出し方はいつもこう。

 

“何をです？”

 

どんなに疲れてようが、どんなにめんどくさかろうが、
例え、あたしがipodを聴いている最中だろうが、

ぜったいこの“返し”を怠ってはいけません。

 

“サッカーやん。いつも８チャンでやってるやつ。”

 

そうなんですか？　今日は６チャンでやってたみたいですけども。。。
それにお言葉ですが、あたしたち、たった今まで
ちまたで人気の　ムーディ勝山　について語り合ってたはずですが。

それなりに盛り上がっていたはずですが。。。


だけど、そこをあえて言葉にしないのが、親より年の離れた先輩に
娘以上に可愛がってもらえるコツだったりもする。。。うふ♪

３年前からサッカーについて連日連夜語り合ってたかのごとく、

“　そうですね～　今度ベトナムですもんねぇ～

　ちょっと遠いんで、スポーツカフェで

１杯飲み飲み観戦するってのは　どぉですか～？　

　　たしか、今度の土曜やったと思います　”

 

と、即座に返せるあたしは、いったい何者よ？

 

 

“え～　スポーツカフェなんてあるん？

　　　　　　　　　　　行ったことないわぁ～”

なんて言いながらも、“やぶさかでもなくてよ”　どころか

待ってたぜ！　くらいの勢いで

目を輝かせて食いついてくる・・・来年還暦の、イノちゃん。

 

立て続けに

“チケットいるん？　サッカー観れるん？　

　手ぶらでいいのん？

　あたしみたいなおばちゃんでも入れるん？？？”

 

と、４つの質問を浴びせられても・・・

聞き取れないよ。

 

一度連れてきゃあ気が済むはずで、

 

　場違いでも何でもええ。

 

と、腹をくくったあたしは、

まるで３－３の場面でＰＫを蹴るボンバー中沢のような
“やるしかない”　という開き直りにも似た気分になり。

 

“大丈夫大丈夫、イノちゃん若く見えるから。”

決して、“けっこう年いってる人も来てるから”　とは言ってはならない。

 

そんなこんなで行ってきたわけです、スポーツバー。

 

あれほど・・・

 

甲子園とちゃうから、応援バットもいらなけりゃ
７回裏に飛ばす風船もいらんので、
お財布さえ持ってりゃあとは　手ぶらで充分です。

といっておいたにもかかわらず。

 

イノちゃんは、息子に借りてきた　という
ガンバの５番のレプリカユニを
しっかり着込んではりました・・・　

手にはタオル。　

し・し・渋すぎる・・・　　ジジクレイのファンですか？

 

と思いながらも、数字の上のアルファベットに目をやると・・
Ｍから始まるあの方のお名前・・・

その方は、すでにガンバ大阪にはいらっしゃらなく・・・
遠い異国の地でプレーしてらっさるような・・・

 

 

まあええわ。

白と黒の縦じまを着てこなかっただけ・・・

マシや。

 

 

 

“一度も観に行ったことがない”

というわりには、　

“お～～　ばも　にぃ～っぽぉ～～～ん！！！”　

 

なんて、ノリノリで歌えちゃってる来年還暦の・・・イノちゃん。

 

 

“ベトナムかぁ～～　

　　　シンガポールはいいとこやったわぁ～”

 

と、確かに、近い国ではあるけれども
一切関係の無い国の思い出話を始めたときは・・・
“ついに来た？”　とほんのちょっぴり思いましたけど。

よぉ～く考えたら　イノちゃんの海外旅行の思い出は

無事に過ごせたシンガポールと

　置き引きでえらい目に遭わされたソウルの

 

２回の思い出しかなく・・・

必然的に、海外の　いい思い出っつったら、

シンガポールが出てくるわけですが。

 

 

それでかなんやか知らんけど、

“日本が勝つように、

　　シンガポールスリリング

　　　　　　　　飲んで応援するわぁ♪”

 

と、チョーごきげん。

ここまでご機嫌なら、

“もぉ～イノちゃん先輩、スリリングてぇ～！

　スリリングな夜でも期待してるんちゃう～～？”

なんてジョーダンまで言えちゃいます。

 

 

 

“あはは～　スリングやったわぁ　

　リが１個多かったぁ～　じゃもう１杯いっとこか♪”

 

 

どんな流れかわからんけど、

ベトナムで戦っているサムライブルーを

シンガポールスリング片手に

　ガンバのユニ着て応援する。

 

まるで、私服のあたしが場違いやん？　と感じるほどに
イノちゃんは、周りのサポーターに溶け込んでいく。

 

 

後半に　オージーの１５番にゴールを決められたとき、
まるで　あなたはオシムのおっさんですか？と問いたくなるほどの

大きな大きな身振りで　“おおお～”　と頭を抱えてため息を・・・

 

 

その数分後、高原のゴールで　

昨日まで　“肩上がらへんねん、四十肩やねん”　と

 

軽く　２０！もサバ読んで、

肩が痛いのをアピっておられたイノちゃんが

 

両手を高々とあげて、

ガッツぽぉ～～～ず！！！　

そのうえ、バンザイ　まで。 　　　＼(∂∀∂)／

 

それやのに。
ＰＫで高原が外したときは、

“んもぉ～う　あんな息子いらんわ！！

　あたしが代わりに蹴ったれば良かった！！！”

 

いつから養子縁組したんかしら。

頼まれれば蹴るつもりやったんや。。。

 

 

ともあれ、勝ってくれて良かった。。。

明日さっそく、２２番のレプリカ買いに行くそうで。。。



間違いなく　ヤタガラスのついたサムライブルーの２２番を

買ってくれればいいけども。

 

 

同じ青でも、ガンバの２２番買ってしまったら

どうしよう？？？

 

と、ちょっぴり心配している先輩思いのまんごりんでした。

 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それはそれでいいか。。。

 

 

 

“１回でいいから”　て言うたのに・・・　

また行くことになってます。。。

 

   元気すぎます、　来年還暦の・・・イノちゃん