ルリタテハの幼虫
一昨日(28日)、生駒の叔母(父の妹)宅を訪問。 今日は、その叔母宅の庭で見つけた蝶の幼虫の話であります。(ルリタテハの幼虫A) 叔母が「庭の花に蝶の幼虫がいる」というので、庭に出てみたら、ホトトギスの葉裏にいたのがこの虫。 「蛾の幼虫かな。」と言うと、「蛾なの・・。」とがっかりしたような顔をするので、念のためとスマホで「ホトトギスの葉につく蝶の幼虫」でネット検索したら、ルリタテハがヒットし、蛾の幼虫ではなく蝶の幼虫であることが分かった。 ルリタテハの画像をスマホで示し、「このルリタテハという蝶の幼虫のようです。」と言うと、とても嬉しそうな顔になって「まあ、綺麗な蝶じゃない。」と上機嫌になった(笑)。蛹になったら、金魚用のガラスの水槽に茎ごと取り込んで、屋内に持ち込み羽化するのを観察してみよう、などと小学生みたいなことを言い出したので、「それはいい案・・」とこちらもつられて笑いながら賛意を表明する始末(笑)。(同上・幼虫B) 幼虫は2匹いました。 葉裏に隠れてじっとしている。 トゲトゲの針が刺されると痛そうな感じがするが、これは刺さないそうで、触っても問題なし、痛い目には合わないそうだ。 これは、イラガの幼虫に擬態しているのだという。 イラガの幼虫は毒を持っていて、刺されるとひどく痛いが、こちらは見かけだけのこけおどし。イラガの幼虫に擬態しているお陰で、ルリタテハの幼虫を捕食する天敵はいないとのこと。 しかし、カマキリはイラガの幼虫を捕食するようだから、ルリタテハの幼虫も捕食するのだろう。そういう災難に遭うことなく無事に育って欲しいものである。 イラガの幼虫は下記<参考>の過去記事にその写真を掲載していますので、ご存じでないお方はそれをご覧ください。 ルリタテハの画像は、過去記事にあるかと検索しましたが、無いようなので、Wikipediaから借用してその画像を掲載して置きます。<参考>虫も愛でつつ秋銀輪 2014.10.22. ルリタテハの画像・Wikipediaより ルリタテハの幼虫の食草は、ユリ、ホトトギス、サルトリイバラなどとのことですが、親の蝶は、その肢によってこれら食草を感知して産卵するのだそうな。 春に羽化する春型に比べて、秋に羽化する秋型は模様の色がやや薄めになるそうだ。 成虫のまま越冬するものもいるそうだから、この幼虫たちは蝶の姿で冬を越す可能性もあることになる。(同上・幼虫B) ルリタテハは、タテハチョウ科の蝶。 同じタテハチョウ科の仲間ではオオムラサキが有名だが、これは子どもの頃見たきりで、実物を目にすることはなくなっている。 タテハチョウ科の蝶は5000種以上の多数で、シジミチョウ科の6000種以上に次ぐ多さだそうな。因みに、蝶の種類は全世界で1万5千種~2万種だそうだから、タテハチョウとシジミチョウで70%以上の多数を占めることになる。 この辺のところは友人の蝶麻呂君が詳しいので、ヤカモチが事に非ずでありますれば、これ以上の言及は慎むべきか(笑)。 アカタテハとかキタテハなどは、今でも時に見かけるが、アカタテハの幼虫はカラムシの葉に、キタテハの幼虫はカナムグラの葉にいるので、これらの植物を見かけたら葉裏を覗いてみると発見できるかも。(同上・幼虫B、只今食事中) 葉裏に隠れていたものの、しばらくすると空腹になったのかホトトギスの葉を盛んに食べ始めました。 写真には、葉に付着しているゴミのようなものが写っているが、この虫の排泄物ではないかと思う。(同上・幼虫B 食べだすと、もうとまらない。)(同上・幼虫A) もう一方の幼虫Aも、もぞもぞと動き出し、食事を始めました。(同上・幼虫Aも食事中) 葉を齧られているホトトギスの方は、ホトホト困り切って居ります。 小万知さん風に言えば、トホホギスと言うことになる(笑)。 それでも枝先には沢山の蕾がついているから、頑張って花を咲かせることでしょう。SDGsなどと声高に叫ばなくとも、虫たちは食草に致命傷を与えるような食べ方はしないのだろう。生駒山 裾廻(すそみ)の里の 庭草(にはくさ)の その葉恋しき 時は来(き)にけり (瑠璃立羽)(本歌)玉くしげ 二上山に 鳴く鳥の 声の恋しき 時は来(き)にけり (大伴家持 万葉集巻17-3987)<参考>虫関連の過去記事はコチラ。