偐万葉田舎家持歌集

2020/11/17(火)17:00

偐万葉・ビッグジョン篇(その39)

偐万葉(345)

​​偐万葉・ビッグジョン篇(その39)​ ​​​​​ 今日は、久々の偐万葉記事です。  最近は、ブロ友さんのブログを訪問することも少なくなり、コメントを残すことも少なくなり、下手な「歌もどき」を作ることも減っている関係で、偐万葉記事のネタとしての歌の数もなかなか増えない、ということで、偐万葉の記事​​アップが​間遠になってしまっています。  直近のものとしては、今年5月30日の「偐万葉・ふらの篇(その9)」になりますので、約半年ぶりの偐万葉記事となります。  偐万葉シリーズ第314弾、ビッグジョン篇(その39)であります。  ビッグジョン篇は昨年の3月以来ですから、1年8か月ぶりということになります。 <参考>過去の偐万葉・ビッグジョン篇は​​コチラ。     ビッグジョン7777氏のブログは​コチラ​。  偐家持が歩麻呂に贈りて詠める歌22首ほか ​​​​桜花 塵敷く道を なつかしみ 誘ふか来よと 風の吹くらむ (幻視家持)​​​ (本歌)橘の 香をなつかしみ ほととぎす 花散る里を たづねてぞとふ (源氏物語) (20190429花散る道) ​​あゝ五月ごがつ​ 遠き窓辺に 今日もなほ 薔薇の色にし 風は吹くらむ​​​ (本歌)あゝ皐月 仏蘭西の野は 火の色す 君も雛罌粟(コクリコ) われも雛罌粟(コクリコ) (与謝野晶子)​わが畑の 隣に咲ける 笹百合の いや年年(としどし)​​​に 見らくしよしも (百合笹麻呂)​​​​​笹百合の 咲きたる土地の いづくとも        知りえぬ我は かなしきものそ (父子草家持)​ (本歌)夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の              知らえぬ恋は 苦しきものそ (坂上郎女 万葉集巻8-1500) (20190531ササユリ) ​雨降れば 雨が降るまま 風吹けば         風が吹くまま 自ずからなり (自然居士)​​ 阿武山に 眠れる君の ブログ記事 ​      ​ さ無くはいつの ことかと調べ (藤原無駄足)​​​ (本歌)玉くしげ みもろの山の さな葛(かづら)              さ寝ずは遂に ありかつましじ (藤原鎌足 万葉集巻2-94) (20190627阿武山古墳)   歩麻呂に贈りたる句​​ ​木曽殿と 向かひ合せの 小春かな (筆蕪蕉)​​​  (元句)木曽殿と 背中合せの 寒さかな (島崎又玄)​  歩麻呂が返しの句​​​​ ​​木曽殿を 知らぬ肩身の 狭さかな (歩孫)​​​​​ (20191114木曽義仲墓<興禅寺>) ​わが辞書に 文字のあらなく めし食ふと           店に列なす 人の不可思議 (夜道列樹(よるみちのつらき)​)​​​夕食と いひて群れなす 人の列 黙し待つ花 くじらなりけり (夜道列樹)​ (注)花くじら=おでん屋の店名 (本歌)昨日(きそ)といひ 今日(けふ)とくらして あすか河               流れてはやき 月日なりけり                (春道列樹(はるみちのつらき) 古今集巻6-341)​​雪柳 植ゑしは父か 見よとかも ひともと畦(あぜ)​に もみぢたりける​​​ (20191225ユキヤナギ) ​​そぞろゆけば 春来たるらし フィリピンの 女が一人 魚(さかな)​干す橋 (魚麻呂)​​​​​​​​獺​(かはうそ)​​​​​の 祭にあらね フィリピンの 女が魚(さかな)​​ 干す橋の​上​(うへ) (松尾魚蕉)​​​​​​​​​​​  (元句)獺(かはうそ)の祭見て来よ瀬田のおく (松尾芭蕉) (20200109橋の欄干に魚を干す女) ​あをによし 奈良の大路の 山茶花は 見らくしよしも 今盛りなり (銀輪老)​ (本歌)あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふががごとく 今盛りなり                                (小野老 万葉集巻3-328)​​​​大和なれば 笥(け)​​に盛る飯(いひ)​​を フィリピンの          マニラにあれば バナナの葉に盛る (比律皇子)​​​​​​​​ (注)第4句初案「店にしあれば」を「マニラにあれば」に修正した。 (本歌)家にあれば 笥(け)に盛る飯(いひ)を 草枕               旅にしあれば 椎の葉に盛る                 (有間皇子 万葉集巻2-142) (20200121バナナの葉に盛る) ​​佐紀に行く さきに求めよ 大福は 秋篠路には それしなくあり (大家餅)​​​飲み食ひの ならぬ花見も よしとわれ          知らずや年の 波よすらむか (偐歩麻呂)​ (注)偐万葉掲載にあたり、第5句は、初案「波たつらむか」を「波よすらむか」に修正。 (本歌)さくら花 ちりぬるかぜの なごりには 水なき空に 浪ぞたちける                             (紀貫之 古今和歌集巻2-89)​​​舞ひ舞ひで きりきり舞ひと わが背子が          褒めし戯(ざ)​れ歌 戯(ざ)​れてそ褒むや (戯麻呂)​​​​​​ありふれて ある木と君の 言ふなるか         聖なる久木と 呼ばれしわれを (久木赤人)​ (本歌)ぬばたまの 夜の更けぬれば 久木生ふる                   清き川原に 千鳥しば鳴く                  (山部赤人 万葉集巻6-925) (20200505アカメガシワ) ​町並みも 移ろふなるか 隣なる 空地の工事 つばらにぞ撮る​ (20200516隣地工事)  ​ジャカランダいづこ日向のぬかり道 (岬蕉)​  (元句)笠島はいづこさ月のぬかり道 (芭蕉「おくの細道」)​渡島​(おしま)​​​​それ 道とほければ 岬麻呂の ふみでのみ見る 大雪(たいせつ)​​​の山 (偐家持)​​​​​​​ (本歌)大江山 いく野の道の とほければ まだふみもみず 天橋立                  (小式部内侍 金葉集586 小倉百人一首60)​タテ長は 歪むことあり ブログには        ヨコ長写真を よしとするなり (横着家持)​​門前に 散りたるも見む 徒然に       あれやこれやの よろず言の葉 (迷言家持)​​西行の 草の庵の 跡とへば もみぢ葉照りて われのみありぬ (独歩麻呂)​ (参考句)露とくとく 心みに浮世 すゝがばや (芭蕉) 西行の 庵もあらん 花の庭 (芭蕉) (本歌)とくとくと 落つる岩間の 苔清水 くみほすほども なき住居哉 (西行)   (20201109照れるもみぢや・・)   (20201109西行庵) (注)掲載の写真はビッグジョン氏のブログからの転載です。​​​​​​​​​​​​<参考> ​偐万葉シリーズ記事一覧(1)​ ​偐万葉シリーズ記事一覧(2)​​ ​

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