蝶々
9月から仕事に復帰している結局3ヶ月休ませてもらったこんなワガママが通用するとも思っていなかったし辞めてもいいと思っていた父の方が大事だった父が亡くなって通夜、葬儀にたくさんの同僚が来てくれ驚いたすっかり職場のことは忘れていたありがたかったそして私にはやるべきことがあると思いなおした正直3ヶ月のブランクは大きく体力は落ち、階段を登るだけで息切れが襲う1からのスタートだ幸いそのように扱ってくれ気が楽になった父を通して学んだみんな誰もが誰かの愛する人であることどんなに悪態をつく人でもどんな罪人でもみんな誰かのかけがえのない人だということそう思うと自然と優しくなれる今日は次男の運動会だった毎年、父は来てくれた今年はいない母も来なかったただの偶然で結び付けるには安易だけど野球バカ息子の試合には必ず蝶々が飛んでくる私の前に現れてそしてグラウンドで息子を探すように一周するあ、じいちゃんが来てる次男が言うホントだね今日も運動会に来ていたようんうん、母さんも見た季節外れの蝶々これから寒くなる蝶々の季節ではなくなるがきっと姿を変えて現れるような気がするまだ私は父を探し続けているどうしても闘病していた頃の父の顔が思い出せないあれだけ毎日見ていたはずの痩せこけた顔を思い出せずにいる自分でも不思議なんだけどいつも思い浮かぶのは元気な時の笑顔だけあの時の選択は正しかったのかいまだに自問し続けている