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カテゴリ:山野草
今年はジエビネが見足りない思いが有り、何時もの山へバリルートで登って探そうかとも思いましたが、白山のバリルートでの遭難が行くのを躊躇わせました。ならばと、久しぶりに伊吹北尾根へ行く事にしました。(5月24日) 7時45分に国見峠の駐車場に着きましたが、既に車が4台停まっています。流石に人気の北尾根です。8時前に出発しますが、目の前には伊吹山がその大きな山体を見せてくれています。 国見峠の駐車場からの伊吹山 峠には以前には無かった釈迦堂が造られていました。 最初は檜の植林の中を登りますが、やがて自然林の中を行くようになります。国見岳山頂に近づきますと、次第に急になります。北側斜面は地面が湿り、また石灰岩は滑りますので慎重に登り、小一時間で山頂広場に出ました。登山道脇には至る所にハクサンハタザオが咲いています。 無数の白い花の中で少数ですが、ピンク色の個体が有ります。何十年振りかに来ましたが、昔の面影は全く無く、全ての人工物が撤去されて、だだっ広い空間が広がっていました。 休む場所も有りませんので、先へ進みますと、カレンフェルトと池が、まるで自然の庭園のようになった場所が有りました。その先が標高1126mの山頂ですが、何とも素っ気ない山頂です。 自然が作り上げた庭園 標高1126mの国見岳山頂 これから進む方向、手前に大禿山、その後ろに御座峰、右に伊吹山 腰を降ろすような場所も有りませんので、そのまま進みます。ここからが、この山のハイライトです。少し下り、再び樹林の中へ入りますと、もうエビネ祭り状態です。唯、既に萎れた株も有り、先週来るべきでした。 最大の群生地で、この周辺だけで200芽以上咲いていました。写っていませんが、左側にも有ります。 登山道の両側に群落が幾つも見られ、足が前へ進みません。ジエビネは直ぐ近くの群落同士でも微妙に色が違うのは不思議です。一番大きな群落は100芽以上咲いています。この周辺だけで300芽までは数えましたが、もう数えきれません。 先週見たサルメンエビネが、こんな状態になったら、どんなに素晴らしい事かと改めて思います。 もうほぼ目的は達成してしまいましたが、時間がまだ早いので、次へ進む事にしました。道草が多くて、国見岳から大禿山まで、なんと1時間も掛かってしまいました。ここで、腰を降ろすのに丁度良い岩が有り、初めて小休止を取ります。 大禿山への道、岐阜県側は急傾斜で落ちたらアウトです。 ルイヨウボタン、殆ど終わっていましたが、僅かに花が残っていました。 大禿山頂上と国見岳 引き返そうかとも思いましたが、まだ昼には早いので、御座峰まで行く事にします。次の下りでもジエビネの群落が幾つも有り、進んで正解でした。御座峰までは30分程でしたが、山頂は眺めも悪いので、もう少し進み、伊吹方面の眺望が開けた所を最終地点としました。 登山道脇にもジエビネの群落が見られます。 御座峰 御座峰山頂 花の北尾根ですから、それ以外にも、ヒメレンゲ、タチツボスミレ、ニョイスミレ、ヤマハコベ等、また外来種のタチイヌノフグリが、こんな山の上にも勢力を広げているのには驚きました。 この日の最終地点から見た伊吹山。 小休止して来た道を戻りますが、大禿山の登り返しのキツい事。往路で休んだ同じ場所で弁当を広げる事にしました。前日の風も収まり、穏やかな日となり、目的も達成、満ち足りて心の洗濯ができます。ノンビリと周囲の景色を眺め、30分程休み腰を上げました。 樹間から琵琶湖の竹生島が見えます。 こんな所にジエビネは咲いています。中央左隅にも僅かに見えています。 最後に一番大きな群生地を見直してから、花に別れを告げました。 国見岳の登り返しは大禿山程では無かったのですが、国見岳の下りが一番の難所でした。予想通り、滑る滑る。これ、雨後だったら恐怖の道となりそうです。 途中、登って来る高齢者のグループに出会いましたが、既に1時を過ぎていて、何やら会議中でしたが、こんな時間から何処まで登るんでしょうか。 駐車場には1時40分に無事戻れ、帰路に付き、3時少し過ぎに帰宅出来ました。今年のエビネ類のお花見は、これで終了となりそうです。歩行距離8.33km、総上昇量は623mでした。出発地の国見峠は、既に標高850m有りますが、ここはピークを幾つも越えて行きますので数字以上に登り、疲れました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.05.28 17:23:42
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