ポンコツ山のタヌキの便り

2018/07/01(日)17:29

映画「終わった人」を見る

映画鑑賞(14)

 映画の予告編で館ひろし主演の「終わった人」が突然映し出され、あのダンディの象徴のような彼のなんと疲れきったような老け顔が大きく写し出され、そこに大きく「夢なし、趣味なし、仕事なし、そしてわが家に居場所なし」のコピーが続いたとき、私は思わず自虐的な思いから大笑いしてしまいましたが、また是非これは見てみたいと思いました。  昨日(六月三十日)鹿児島ミッテ10に出掛け、この映画を見ましたが、見終わっての感想は、やっぱり館ひろしはダンディでかっこいいなと言うことでした。そりゃそうですよね、ダサイ初老男を長時間見せられ続けたらたまりませんよね。  この映画はその点でとても上手く出来ています。定年退職をした館ひろしがまさに「夢なし、趣味なし、仕事なし、そしてわが家に居場所なし」状態の姿をしばらく描いた後に、IT企業ゴールドツリー社の若手社長今井翼から顧問になってもらいたいと要請を受けた後の館ひろしは急速に活力を取り戻していき、え物語は意外な展開を見せ、悲劇的な結末を迎えるのかと思いきや、最後は一応ハッピーエンドで結ばれます。  この映画のもう一つの見どころは館ひろしと黒木瞳の夫婦関係でしょう。この二人の夫婦関係は館ひろしが定年を迎える前から相当冷え切っているような感じで、お互い顔を向き合っていません。ですから卒婚という形式(法律上は離婚という形を取らず、夫婦それぞれの生活をする形態)を取ることになります。  夫の館ひろろしは故郷の盛岡に帰り、盛岡復興のために頑張っている友人のNPO法人に参加することになり、妻の黒木瞳は東京で美容室を経営するのです。まあこんな形式の夫婦のあり方も寂しいけれどこれから増えていくのかなって思いました。

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